Aqours 3rd LoveLive! Tour WONDERFUL STORIES 福岡 ​

もうだいぶ経ってしまったけれど、書かないわけにはいかないので。
_7075002ツアーファイナルが福岡というのは少し不思議な感覚で。ファンミが長かったからか、だいぶ早く感じたファイナル。大阪からの3週間がまた微妙な時間で、その間にもイベントがあったりして、決して短くはない期間で、とはいえ去年のツアーのファイナルほどは開いてない。去年の埼玉はガラリと中身を変えてきたりしたけれど、そういう期待というよりは、大阪で感じた勢いが確かなものだと信じたくて、それをなんとか継続してツアーを終えられるかどうかが大事だった。

おそらくキャストのみんなも少なからず似たような想いでいたのがひしひしと感じられた初日。最初の未来の僕らは知ってるよ から大阪とは空気が違って、おのおの度合いは違うだろうけれど、とても緊張していた。あの埼玉の初日から時間が経って、1ヶ月でも様々なことがあって、あのときに掴んだはずの光はまた見失いかけていて。それでも、流れを引き戻そうと、なんとかして食らいつこうとする9人。鍵はやっぱり6曲目、MIRACLE WAVE。杏ちゃんの表情と呼吸から感じられる緊張は埼玉の初日と同じか、もしかするとそれ以上だったかもしれない。これまで見せてくれたものがあってもなお、祈るような気持ちでいる。そして杏ちゃんは飛んだ。この曲の2番で杏ちゃんは下手側の花道に来るのだけど、明らかに振りがへろへろで、まともに踊れてなかった。彼女が感じていたプレッシャーがいかほどか・・・もちろん全部わかるなんて思わないけれど。そんな中でもステージの上では前を向く、笑顔でいる。それだけで泣けてきちゃうよ。杏ちゃんだけじゃなくて9人それぞれに、大阪までで積み重ねたものにもう一度立ち戻ろうと、精一杯あがく姿が見えた。このセットリストでやるのはこの場所が最後だからこそ、その想いで9人と8000人いる10人目は一つになった。それがこのライブをとても熱いものにしてくれた。

つい1曲前あんなだった杏ちゃんだけど、ソロ曲のパートが始まるといつも通り活き活きとしてステージを見せてくれた。きんちゃんの埼玉ぶりのフルパフォーマンスもうれしかったし、大阪から連続でふりりんのトロッコ最前でまた泣いてしまった。福岡でのソロ曲でのパフォーマンスは、演者とっても観ている僕らにとってもそれを見る最後の機会になることがわかっていた。だからこそ、みんなもそれぞれの1曲に懸ける想いが見て取れたステージだった。会場の広さもソロパフォーマンスにはちょうどいいし。別の曲かもしれないけれど、いつかまたこういう空間でソロパフォーマンスが観られることを願って。

ライブ後半、このツアーで初めて歌われたHAPPY PARTY TRAIN、この日も空間に魔法をかけたAwaken the powerから、まさかのSaint SnowのDROPOUT!?のパフォーマンスでますます熱を帯びる。この曲に限らず、Saint Snowのソロ曲は埼玉でやってもおかしくないと思ったけどやってなかった。Aqoursのワンマンライブだから仕方ないかなと思って納得してたけど、やっぱりあったほうが流れが自然。アンケートで要望があったのか、公演時間の関係か。なんにせよ、この場でパフォーマンスできることがホントに嬉しそうな2人だった。笑顔で歌う曲じゃないのにそういう気持ちが伝わってくる。ユニットカーニバルで学んだので首振るのは我慢しました。それにしてもAwaken the powerという曲は、ラブライブ!サンシャイン!!という作品の世界の広がりとか懐の深さみたいなものを毎回感じさせてくれる。Saint Aqours Snowがいて、この曲があれば、そこが祭りになる。毎回とか言って、それでも6回しか聴いてなくて、次にいつ聴けるのかもわからないのだが、ずっと前から聴いている気がする。ユニットカーニバルでやらなかったのなんて忘れてしまったな。

WATER BLUE NEW WORLDと青空Jumping Heartのラブライブ決勝。WATER BLUE NEW WORLDは単純に席が近かったのでようやくまともに衣装やダンスが観られたんじゃないかな。TV放送もあったし、細部で観たい部分も多かった。ラスサビで輝きを掴もうと手を伸ばす9人のオーラとか波動みたいなものはますます強くなっていて、こんなに近いのに一歩も近づけないような感覚を五感すべてで理解する。青空Jumping Heartのあとに待っていたのはキセキヒカル。大阪の時点では発売もしていなかったこの曲。もしかするとこのツアーではやらないのかも、と思っていたけれど、ここしかないというタイミングで歌われた。聖域になったステージで、9人はそれぞれの方向を向いて。この曲でようやく、本当の意味でアニメ2期を終わらせることができたと思う。

アンコール。予想通りというべきか、今年もアンコールで最後の新曲、ホップ・ステップ・ワーイ!が。キセキヒカルまでやったので、これもやらないわけにはという感じ。胸にハートマークをつくる振り。またファンミツアーで定着していくのだろうな。今回はユニットごとだから、9人全員のバージョンを聴く機会は来年までお預け。という意味でも、ここでやるしかなかったんだな。勇気はどこに?君の胸に!はすっかり合唱が定着して、一体感という面ではAqoursの曲では一番の曲になった。しっかりと耳を傾けてくれるメンバーたちがいるのが嬉しくて。掛け合いを聴いた杏ちゃんは本当に尊い表情をしている。8000人と対話する難しさと、裏腹の幸せ。畏れもあり、羨ましくもある。最後の挨拶は初日も2日目も久しぶりにみんなの想いが溢れた時間だった。初日は緊張感と感謝を、2日目はやり切った想いとこれからの決意を。ここにいる全員にとって、本当に特別なツアーだった。そんな想いを共有することがラブライブ!のライブの目的でもある。それが結実したところにあるもの…泣いても笑っても最後の最後のWONDERFUL STORIES。ホントに泣いてたか笑ってたかわからないけれど、僕もやり切れたよ。これでやっと、前に進める。

今年もツアー3箇所6公演。去年でさえなんとかして見届けなきゃという切羽詰まった想いでいたけれど、そんな去年の自分もちっぽけに思えるほど、この1年弱の間に見ている景色は違ってきていて。懸けるものが明らかに去年とは比べ物にならなかった。本当に短い間に大変なところまで来てしまった。去年の10月7日からの続いていたもの、あるいは12月30日から続いていたものは、この日終わりました。素晴らしい気持ちでいます。次は、4thライブ、東京ドーム。自分もあのライブを見たし、あの後にAqours9人が共有した「大きな夢」の言葉を聞いてからの2年半という時間。長かったか短かったか…もうわからなくなっている。あのライブでの出来事だって生放送での言葉だって、頭の中で手を伸ばせばすぐ感触を確かめられそうなところにあるはずだけれど、実際は靄がかった幻だけがある。そういう微妙な時間。とはいえ、よく言うようにこの1年半はいろいろなことがありすぎたけど、ゼロをイチにしたあの日から一歩一歩確かに進んできたはずだ。その実感があるから、早すぎるなんて思わない。もしかするとその先の夢も見えてきた今、むしろ避けて通れない場所とさえ思う。まだ自分の中で現実味は帯びてないけど、ひとまずアニサマとか9月のファンミとかがあって、それが終わってからまた色々考えることになるのかな。今そこにある希望と期待、それと同時に寂しさと焦りも確実に大きくなっているけれど…

ココロに刻むんだ この瞬間のことを 僕らのことを

- Aqours「WATER BLUE NEW WORLD」

そうしておけば、今まで来た道だって、これから進む未来だって絶対見失うことはない。

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SETLIST

7/7
01. 未来の僕らは知ってるよ
02. 君の瞳を巡る冒険
03. MY LIST to you!
04. MY舞☆TONIGHT
05. 君のこころは輝いてるかい?
06. MIRACLE WAVE
07. One More Sunshine Story
08. おやすみなさん!
09. in this unstable world
10. Pianoforte Monologue
11. 空も心も晴れるから
12. SKY JOURNEY
13. HAPPY PARTY TRAIN
14. Awaken the power
15. DROPOUT!?
16. WATER BLUE NEW WORLD
17. 青空Jumping Heart
18.キセキヒカル

(Encore)
01. ホップ・ステップ・ワーイ!
02. 勇気はどこに?君の胸に!
03. WONDERFUL STORIES

7/8
01. 未来の僕らは知ってるよ
02. 君の瞳を巡る冒険
03. MY LIST to you!
04. MY舞☆TONIGHT
05. 君のこころは輝いてるかい?
06. MIRACLE WAVE
07. Beginner’s Sailing
08. RED GEM WINK
09. WHITE FIRST LOVE
10. New winding Road
11. さかなかなんだか?
12. 空も心も晴れるから
13. SKY JOURNEY
14. HAPPY PARTY TRAIN
15. Awaken the power
16. DROPOUT!?
17. WATER BLUE NEW WORLD
18. 青空Jumping Heart
19.キセキヒカル

(Encore)
01. ホップ・ステップ・ワーイ!
02. 勇気はどこに?君の胸に!
03. WONDERFUL STORIES

Aqours 3rd LoveLive! Tour WONDERFUL STORIES 大阪

ツアー2箇所め。
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アリーナ会場は函館ぶりだけど、函館はさいまえだったので実質幕張ぶりみたいなもん。なんにせよ1週間前のドームから距離感は格段に縮まった。幕張のときはアリーナ久しぶりで遠いとか言ってたのにね。しかもここは幕張より大きいし。そんな中で初日は下手側サイドの席で、花道に来てくれるととにかく近かった。最前はカメラのスペースとかあってまあまあ距離はあるしね。 この2日間は明るさと楽しさの印象が強くて、大阪の空気がそうさせるのかはわからないんだけど、そういえば大阪のファンミでも同じようなことを言っていたな。ファンミ大阪でやってたコーレスも少々。それでもまだMIRACLE WAVEに関しては緊張感が拭えなくはあるのだけど、それは僕だけの話だったのかも。杏ちゃんはとてもリラックスしていて、2日間ともキレイに跳んでしまった。本人はそこまで簡単に跳べているという実感は当然ないのだろうけど、やはり埼玉で扉をひとつ開けたということなのかも。籠から解き放たれた鳥の自在さ。今の彼女ならなんでもできる。杏ちゃんも半分くらいそう思ってるんじゃないかな。 セットリストとしては最低限の入替で、予想通りの曲と位置(というか埼玉で歌うと思ってた)。ただステージングは変わっていて、トロッコで会場を1周しながらの待ってて愛のうた。振り付けは若干省略だったけれど、よく考えれば恋アクの衣装でこれを歌うというのもなかなか。曲順は逆だけれど、コインの裏表のような2曲。メインステージに戻ってきての終盤のソロはますます深みを増している。ファンミで聴いていて本当に良くなったなと感じてた曲だったから、この3rdライブ現在のAqoursのパフォーマンスで聴けてよかったな。 前後するけれど、ソロ曲のパート。やっぱりRED GEM WINKが・・・この曲は聴くたびに特別な時間になっているんだけど、この大阪ではトロッコ最前で見ることができた。目線が近い。手で触れられそう。ルビィちゃんそのままの息遣いを感じる。そんで、毎度ながら2番のサビぐらいから泣いちゃう。この感情が自分でもよくわかんなくて、こっちが教えて~~って感じです。 オーラスのWONDERFUL STORIESが、とても明るい気持ちで聴けて歌って踊れた。埼玉のところで書いたように、この曲に複雑な感情があったから、自分でもそういう気持ちを目の当たりにして驚いたというか…でも本当に楽しかった。ライブ全体を包んだ雰囲気が影響したのかもしれないけれど、やっぱりあの埼玉でこの曲を聴いて色々なものが変わったのかも。曲に入る前のキャストの挨拶もとにかく笑顔が目に焼きついていて、この一日、この一瞬を輝いているのがわかって、自然にこっちも笑顔になっていたよ。1週間前の輝きも、今日の輝きも、忘れられないものになっていく。 そしてもう一つ、忘れてはならないこと。この2日間はきんちゃんが(おそらく)喉の不調で声が出せない状態だった。なので、花丸パートは全部リップシンク。地元のようなものなので、この大阪公演はきんちゃんのライブになるんじゃないかとも思っていた。彼女自身は、歌と喋りというところにメインの自分の役割を置いていると思うから、胸の内を思うととても苦しくもあった。でも本人は最初から最後までそれを表に出すことはなく(なぜ喋れないのかすら言うことがなかった)、声が出せない以外はいたっていつものきんちゃんだった。喋らないけれど、表情で、動きで魅せるティンカー・ベル。歌は花丸ちゃんが届けてくれる。ラストに「絶対、大阪城ホールに帰ってきてリベンジします」。横浜アリーナで涙を見せていた高槻かなこはもういない。
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大阪城ホールも来るのが10回目。初めて来てからは8年経ってしまった。前に来たのは1年半前だけど、その間に色々変わっていたようだ。ねぎ焼き食べてとりあえず大阪っぽい感じ。最後はくくるのたこ焼きで締め。東京でも食べられるんだけどね。


Aqours 3rd LoveLive! Tour WONDERFUL STORIES 埼玉 ​

_6104993通算10回目のメットライフドーム

初日が始まる前のことは忘れられなくて・・・西武線に乗ってる間からものすごい緊張してて、入場するときは手の震えが止まらなかった。ライブ見るだけなのにね。自分が今まで舞台上がって何かやるときでさえここまでじゃなかった。そんな中でメインテーマの乗せてオープニングが始まって9人が登場する。もう見慣れた衣装とフォーメーション。一曲目はもちろん、未来の僕らは知ってるよ、フルサイズ!ショートサイズで何度も何度も聴いてきたからこそ、確かな前進を感じる。2番の振り早く覚えなきゃ。杏ちゃんのソロに始まって、2番は割が各人のソロになっているけれど、初日はみんなけっこう緊張しているなという印象だった。1stでさえここまでは感じなかったけれど、これから起こることを思えばね・・・。2曲目はシングルの曲順通り、君の瞳を巡る冒険。これを聴いたのももう半年以上前なのか。りきゃこがセンター。眼前の迷宮に翻弄されながらも前を向く彼女の表情が目に焼き付く。もともとダンサブルな曲だから振りもけっこう大きめ。2番のふりさんときんちゃんの掛け合いでやたらと歓声が起きる。MCはいつものように自己紹介と曲紹介なんだけど、結局公演を通してまともな曲紹介がこの最初のMCだけだった。ここからはラブライブ!サンシャイン!!の物語の中へ。

盛り上がっていきましょー!でMCを締めたと思ったら、MY LIST to you!が来るいつものやつ。これは完全なしゅかセンター。妖精のようにステージを動き回っては他のメンバーと触れ合って笑顔を振りまくしゅかしゅー。めっちゃカワイイ。サビのブリブリな振りもいい。君の瞳を巡る冒険もそうだけど、すごくセンターを際立たせるフォーメーションになっている。アニメ2期の曲も全体的にそうだしね。とか思ってたら、前曲の雰囲気を吹っ飛ばす琴の音。MY舞☆TONIGHTが始まる!滾る炎、迸る光、一気に熱さと勢いが増してきた。ラブライブ!シリーズの和ロックの流れとは少し違うのだが、柔と剛、緩と急を巧みに表現する振り付け。円になって波を作る振りはAqoursらしい。センターステージでやるとホントに映える。ライブでも観て改めて思ったけど、基本的にはありしゃとふりさんがダブルセンターではあるものの、杏ちゃんがけっこういい所持っていくんだよね(笑)この曲ではほぼ裏センターのような感じ。アウトロのソロパートが想像以上に力強い。次はオリジナル衣装で見たい。9人が集まったセンターステージで、君のこころは輝いてるかい?が来る。フルで聴くのは沼津のファンミ以来なので、だいぶ久しぶりのような感覚。これまでラストでしか歌われなかった曲だけど、今回はアニメ通りの流れ。「虹がかかったもん!」

6話までのアニメダイジェスト。ここまで挿入歌は2曲やって、次に来る曲はわかっているので、自然とザワザワしてくる。ここが緊張のピーク。こんな心臓が止まりそうな感覚は1stライブ以来で…まだ何も起こっていないのだけど。でも時間は向こうからやってくるので、覚悟は決めて。始まったMIRACLE WAVE。チア風の爽やかな衣装で一列に並んで歌う。本当に曲が進むのがあっという間で、すぐその時はやってきた。杏ちゃんがソロを歌いながら上手側に移動してサビ前のブレイク。まずはきれいなロンダート。息を一つ飲んで姿勢を整える…凄く長い一瞬。杏ちゃんは跳んだ。すぐにサビのダンスへ!2年生3人が入れ替わりでセンターになるのだが、なんかもうあまり状況が把握できない。終盤でステージ上段で再び横並びになる。Aqoursはここにいる。曲が終わって、円陣を組む9人。杏ちゃんはかなり気持ちが昂ぶっていて、珍しく涙を見せていた。そんな杏ちゃんと、メンバーそれぞれが抱き合う姿がただただ美しかった。この1曲に懸けるものが、杏ちゃんだけでなく全員にとって、とてつもなく大きかった。全員で完成させたMIRACLE WAVE。また彼女たちに大変なものを見せてもらってしまったね。

MIRACLE WAVEの衣装はこの1曲だけで、このタイミングでいつもの幕間映像へ。楽屋を覗いたと思ったらなぜかサバンナ。埼玉はそういうところだから仕方ねえな。ここで今回のライブの柱の一つだったソロ曲パートに入る。発売順なのでトップバッターは杏ちゃん。ちかっちソロのOne More Sunshine Storyから。あのMIRACLE WAVEのあとに一人舞台やるのは大変。ソロパートはいつもユニットパートと同じようにメインスクリーンの映像が凝っていて、この曲の場合はブロードウェイ風のネオンサインと幕の中で杏ちゃんが歌っている風に見えるというやつ。衣装がスノウホワイト。少しステージは大きいけれど、ここでの杏ちゃんはとっても伸び伸びと歌っていて、さっき泣いていた杏ちゃんはもういなかった。壁を飛び越えて自由になった。あとは羽ばたいていくだけなのかも。続けてマルちゃんソロのおやすみなさん! トロッコに乗ってアリーナを一周。ちょうど日も暮れて風も入ってきて、爽やかな雰囲気に。きんちゃんの甘さと温かさのあるミルキィ声をうまいこと引き立たせている曲だと思う。次は善子ソロのin this unstable world。堕天使の椅子に足を組んで登場。黒い羽根が生えています。めっちゃ踊れる曲だったから意外な始まりだったけど、中盤から激しさを増してくる。間奏のダンス、からの落ちサビのきゃん様の叫びはやっぱり見せ所。またがらっと雰囲気が変わって梨子ソロPianoforte Monologue。ここでのりきゃこの姿は印象的だった。かなり緊張が感じられて、声も少し震えるところもあるけれど、楽曲の中の梨子になんとかついて行こうとする意志とアティチュードが彼女の瞳から見えて、胸を打たれてしまった。りきゃこが鍵盤に触れる振りに合わせてスクリーンに光の軌跡が現れる演出も綺麗だった。1日目のソロはここまで。

2日目は後半の5曲。トップバッターは曜ちゃんソロのBeginner’s Sailing。しゅかしゅーがとにかくかわいい(2回目)。元気いっぱいニコニコでステージの端から端まで。こんな天真爛漫な子はいません。けっこう歌い上げる曲なので、しゅかしゅーがライブで歌い切れるか心配だったけど、ぜんぜん問題なかった。その分振り付けは彼女にしたらおとなしいかもしれないけれど。地道な努力があるなあ。次はルビィソロのRED WINK GEM。ふりりんは下手側からトロッコでスタンドに現れる。キュートなラブソングなんだけど、これをルビィちゃんが一人で歌っているというだけでなんかもう泣けてきてしまった。おじさんだからルビィちゃん絡むと弱い。んな感じで感動していると次の曲が衝撃。ありしゃはステージ上段中央でケープのフードで顔を少し隠している。スクリーン一面の氷の世界の中で、儚さと憂いを含んだ表情で歌うWHITE FIRST LOVE。あまりの美しさにただただ立ち尽くして歌姫を見つめるのみ。間違いなくこのソロライブパートのハイライトだった。続いて鞠莉ソロのNew winding road。にゃーちゃんはスタンドマイクで歌う。Aqoursでヘッドセット以外で歌うのは初めてかな?独特のボーカルを持つにゃーちゃん。柔軟で伸縮自在で、一見線は細いのに力強さを感じさせる。一人舞台でやっぱり緊張感はあるのだけど、持ってる表現力を出してくれたと思う。このライブだからこそ響く歌詞だよね。ラストは果南ソロさかなかなんだか?。スクリーンが水中になっていてさかなの世界。すわわも間奏でさかなの小道具をぐーるぐるしたり。サウンドはかわいいのにリズムが唐突にテクニカルなこの曲。すわわもけっこう苦労してそうだったけど、この軽妙なリズムに乗るとすわわのスマイルも光ります。2日間で9人分のソロ。全部フルでやってくれて何より。

ここでまた幕間アニメが入って突然クイズ番組が始まる。自分大好きなちかっち。かわいいぞ。クイズ番組のノリから一転、始まったのはアニメで印象的な使われ方をしていた空も心も晴れるからの全員バージョン。これはやるだろうと思ってた。学年ごとの並び。振り付けは間奏以外はそのまま。花道で9人がそれぞれの方向を向いて歌う姿はまさしくアニメ7話のAqoursたち。センターステージに移ってSKY JOURNEY。この日一番意外だった曲。旧曲入る余地あるのかぐらいに思っていたし。続けて恋になりたいAQUARIUM。このパートは恋アクの衣装だったのでこれはわかってた。まぁこれがないAqoursのライブはないのかもしれない。衣装はどこか変わってたのかな。

7話からのアニメダイジェスト。函館編へ。ルビィちゃんがダイヤと抱き合うところで毎回泣いてしまう。センターステージ、空へ伸びる光の道の中心に背中合わせの2人の姿。荘厳とさえ思える幻想的な光景。何かが始まろうとする期待と高揚感。眠る力の目覚めの号令の花火が上がって、一気に世界が輝く!ついにベールを脱いだAwaken the power。アサミンとひなひなが加わって、Saint Aqours Snowの完成。ライブ全体を振り返ってみても圧倒的な存在感を放つ曲。最高のメンバーと最高の演出と最高のパフォーマンス、他に何が必要だろうか。ユニットカーニバルでは披露されなかったわけだけど、これに関してはこの曲のスケールを表現するふさわしい場所が必要だった。そしてそれは間違いなくここだった。MCでは11人で衣装とか見せた後、いったんSaint Snowの2人だけになってコーレス。1曲歌うのかなと思ったけどまあそこはAqoursのライブなので。

いよいよクライマックスへ向かっていく。アニメダイジェストはラブライブ決勝へ。9人と10人目の心を一つにして。WATER BLUE NEW WORLD。ステージが、会場が違う次元へ移ったのが確かにわかるサビ前。青い羽根が舞った。「ココロに刻むんだ この瞬間のことを 僕らのことを」あまりに強烈なメッセージ。その歌で、姿で示した。12.5話とも言える控室でのやり取り・・・やり切ったちかっちの表情でけっこうもうダメだった。今までの色んなことが繋がってこの今がある。それだけで奇跡だ。最後は青空Jumping Heart。ここからまた何かが始まっていく。

2日目からアンコールがAqoursコールになった。やっぱりこれでしょ。アンコールはLanding action Yeah!!から。9人はステージ上段からトロッコへ。この曲は8か月前ここで初めて聴いたのだった。あの日遠目に見て振りコピしてたのが、ファンミの4か月を経て今はもうみんながやってる。成長したね。トロッコだからイントロの振りとかは省略だけど。2日目はアリーナ端で近かったんだけど、ちょうど2番千歌ソロのときに最接近してしまったよね。去年と同じようにトロッコがバックネット前に集合して始まったのは、勇気はどこに?君の胸に! これも今年入ってから数回聴いたけど、ようやくフルで聴けた。エンディングにしてはちかっちのソロがこんなにあっていいのというぐらいちかっちの曲なんだけど、ライブでは杏ちゃんが楽曲のセンターというだけでなく、会場全体の中心に立って先導する歌だった。落ちサビ前は杏ちゃんと4万人の合唱の掛け合いになった。これがホンキのぶつけあいなのかもね。

いろいろな発表があって、最後の挨拶。メットライフドームという会場はやっぱり広い。緊張で少し足もすくむけど、でも最高に楽しんで、笑顔になって、Aqoursだから辿り着ける世界に染め上げたのはあなたたちなのだから。次のステージに向かう準備はできたはず。ここでもメンバーが口々に言っていたのはMIRACLE WAVEについてで、やっぱりこれはこの曲を成功させ続けることがこのツアーを成功させることとニアイコールであるとメンバー全員が位置づけているから。当の杏ちゃんは8か月前の自分の言葉をずっと胸にやってきて、ここで有言実行した。いつもみんなを驚かせたい、あっと言わせたい。パフォーマンスひとつでそうさせてやろうというアティチュードが僕の好きな伊波杏樹。ただ、2日目で杏ちゃんはバク転の着地で手を着いてしまったのだった。2日目での杏ちゃんの言葉は珍しく自信がなくて、「私は有言実行できたでしょうか?」と僕らに答えをゆだねる。あの曲に懸ける想いはもちろんわかる。でもこの日見せてくれたものはそれだけじゃなくて、本当に素晴らしい輝きを僕らは受け取ったから。どれだけ前から準備していたのかはわからないけど、今日この日のためにやってきたこと全てが輝きなんだから。有言実行してるよ、気負わなくていいんだよということ。会場の声を聞いた杏ちゃんはぎりぎりのところで彼女らしさを失わなかった。こんなことを伝えても悔しい想いをしているのもわかる。もう次は絶対こんな想いはしない、自信満々で全員を驚かせたいって思ってるのもわかる。お風呂でいっぱい泣いて、伊波杏樹はまた強くなるよ。

本当の本当に本当に最後の曲はもちろん、このツアーの主題歌WONDERFUL STORIES。12月30日から、自分の中で大きな存在となっていた曲。この曲では、今まで来た道への想い、新しい夢への希望がはっきりと歌われている。杏ちゃんがこの曲を好きと言っているのもわかる。でも自分にとってはあの日以来、この曲は別れの歌だった。聴けば聴くほど、Aqoursという人たちとの断絶を、追いつこうと思っても追いつけない距離を感じてしまう。アニメ2期13話で感じた距離はファンミで福岡に行っても、上海に行っても、台北に行ってもモヤモヤとして残っていて。そういう想いで半年間過ごしていた。でもこの日、確かにそこでこの曲を歌う9人がいて、僕らもそれについていくことができた。言葉に出して歌ったのは初めてで、途中で涙がこぼれそうになるのを必死に堪えて、でもすごく晴れやかで、自然と笑顔になっていて。今日のライブはこれで終わっちゃうけど、新しい夢は、「いつか」は、すぐそこに見えている。だからもう、目を逸らすことはない。前を向いて歌って、ちゃんと受け止められたかな。両日3時間半。

初日が終わった後、一気に緊張が抜けて泣いてしまったけど、見る分にもかなりプレッシャーがあった。前にも書いたけど、こんなに好きになったアニメは他にない。だからこそ、自分もそれ相応の想いをぶつけたうえで見届けたかった。必ず大事な日になるという確信があって、それ以前と以後で世界がまるで変わって視えることがわかっていて、そんな出来事を前にして自分は何ができるのか、どう応えられるのか・・・ずっと考えていた。けっこういろんなことをした。それで実際どうだったかというとまだまだで。ツアーだから挽回できる。ライブとしては、これまでのラブライブ!のライブとも少し変わっていて、ライブという形にこだわりつつ、そこにラブライブ!サンシャイン!!の物語世界を作ることを最大限念頭に置いた公演だった。MCを極力排したり、アンコールアニメを本編最後に置いたり。1stでは後半から急速にアニメの物語に引き込まれたような記憶があるけれど、今回は全体を通してのコンセプトが一本線で、(ソロ曲が挟まっていたとしても)あまりぶれなかった。アニメの中のAqoursの言葉と、ステージの上のAqoursのパフォーマンスで語らせるライブ。当然、進行としてやや無理のある部分、負担のある部分も生まれる。そこも含めて、ラブライブ!のライブらしさへのこだわりが今まで以上に見えた。ホント、ピアノやらせるとかバク転やらせるとかも、はっきり言ってムチャクチャだ。でも、このステージを観る人々全員の心を動かしたいというメンバーの努力が、最後にそういうものを全部納得させてくれる。本当にものすごい9人だ。その結果として、この日のWATER BLUE NEW WORLDで、メットライフドームはラブライブ決勝のアキバドームになった。いつもいつでも、愛と勇気と幸せをくれるラブライブ!のライブ。また新しい歴史を残して先へ。次は大阪。

SETLIST

6/9
01. 未来の僕らは知ってるよ
02. 君の瞳を巡る冒険
03. MY LIST to you!
04. MY舞☆TONIGHT
05. 君のこころは輝いてるかい?
06. MIRACLE WAVE
07. One More Sunshine Story
08. おやすみなさん!
09. in this unstable world
10. Pianoforte Monologue
11. 空も心も晴れるから
12. SKY JOURNEY
13. 恋になりたいAQUARIUM
14. Awaken the power
15. WATER BLUE NEW WORLD
16. 青空Jumping Heart
(Encore)
01. Landing action yeah!!
02. 勇気はどこに?君の胸に!
03. WONDERFUL STORIES

6/10
01. 未来の僕らは知ってるよ
02. 君の瞳を巡る冒険
03. MY LIST to you!
04. MY舞☆TONIGHT
05. 君のこころは輝いてるかい?
06. MIRACLE WAVE
07. Beginner’s Sailing
08. RED GEM WINK
09. WHITE FIRST LOVE
10. New winding Road
11. さかなかなんだか?
12. 空も心も晴れるから
13. SKY JOURNEY
14. 恋になりたいAQUARIUM
15. Awaken the power
16. WATER BLUE NEW WORLD
17. 青空Jumping Heart
(Encore)
01. Landing action yeah!!
02. 勇気はどこに?君の胸に!
03. WONDERFUL STORIES