もうだいぶ経ってしまったけれど、書かないわけにはいかないので。
ツアーファイナルが福岡というのは少し不思議な感覚で。ファンミが長かったからか、だいぶ早く感じたファイナル。大阪からの3週間がまた微妙な時間で、その間にもイベントがあったりして、決して短くはない期間で、とはいえ去年のツアーのファイナルほどは開いてない。去年の埼玉はガラリと中身を変えてきたりしたけれど、そういう期待というよりは、大阪で感じた勢いが確かなものだと信じたくて、それをなんとか継続してツアーを終えられるかどうかが大事だった。
おそらくキャストのみんなも少なからず似たような想いでいたのがひしひしと感じられた初日。最初の未来の僕らは知ってるよ から大阪とは空気が違って、おのおの度合いは違うだろうけれど、とても緊張していた。あの埼玉の初日から時間が経って、1ヶ月でも様々なことがあって、あのときに掴んだはずの光はまた見失いかけていて。それでも、流れを引き戻そうと、なんとかして食らいつこうとする9人。鍵はやっぱり6曲目、MIRACLE WAVE。杏ちゃんの表情と呼吸から感じられる緊張は埼玉の初日と同じか、もしかするとそれ以上だったかもしれない。これまで見せてくれたものがあってもなお、祈るような気持ちでいる。そして杏ちゃんは飛んだ。この曲の2番で杏ちゃんは下手側の花道に来るのだけど、明らかに振りがへろへろで、まともに踊れてなかった。彼女が感じていたプレッシャーがいかほどか・・・もちろん全部わかるなんて思わないけれど。そんな中でもステージの上では前を向く、笑顔でいる。それだけで泣けてきちゃうよ。杏ちゃんだけじゃなくて9人それぞれに、大阪までで積み重ねたものにもう一度立ち戻ろうと、精一杯あがく姿が見えた。このセットリストでやるのはこの場所が最後だからこそ、その想いで9人と8000人いる10人目は一つになった。それがこのライブをとても熱いものにしてくれた。
つい1曲前あんなだった杏ちゃんだけど、ソロ曲のパートが始まるといつも通り活き活きとしてステージを見せてくれた。きんちゃんの埼玉ぶりのフルパフォーマンスもうれしかったし、大阪から連続でふりりんのトロッコ最前でまた泣いてしまった。福岡でのソロ曲でのパフォーマンスは、演者とっても観ている僕らにとってもそれを見る最後の機会になることがわかっていた。だからこそ、みんなもそれぞれの1曲に懸ける想いが見て取れたステージだった。会場の広さもソロパフォーマンスにはちょうどいいし。別の曲かもしれないけれど、いつかまたこういう空間でソロパフォーマンスが観られることを願って。
ライブ後半、このツアーで初めて歌われたHAPPY PARTY TRAIN、この日も空間に魔法をかけたAwaken the powerから、まさかのSaint SnowのDROPOUT!?のパフォーマンスでますます熱を帯びる。この曲に限らず、Saint Snowのソロ曲は埼玉でやってもおかしくないと思ったけどやってなかった。Aqoursのワンマンライブだから仕方ないかなと思って納得してたけど、やっぱりあったほうが流れが自然。アンケートで要望があったのか、公演時間の関係か。なんにせよ、この場でパフォーマンスできることがホントに嬉しそうな2人だった。笑顔で歌う曲じゃないのにそういう気持ちが伝わってくる。ユニットカーニバルで学んだので首振るのは我慢しました。それにしてもAwaken the powerという曲は、ラブライブ!サンシャイン!!という作品の世界の広がりとか懐の深さみたいなものを毎回感じさせてくれる。Saint Aqours Snowがいて、この曲があれば、そこが祭りになる。毎回とか言って、それでも6回しか聴いてなくて、次にいつ聴けるのかもわからないのだが、ずっと前から聴いている気がする。ユニットカーニバルでやらなかったのなんて忘れてしまったな。
WATER BLUE NEW WORLDと青空Jumping Heartのラブライブ決勝。WATER BLUE NEW WORLDは単純に席が近かったのでようやくまともに衣装やダンスが観られたんじゃないかな。TV放送もあったし、細部で観たい部分も多かった。ラスサビで輝きを掴もうと手を伸ばす9人のオーラとか波動みたいなものはますます強くなっていて、こんなに近いのに一歩も近づけないような感覚を五感すべてで理解する。青空Jumping Heartのあとに待っていたのはキセキヒカル。大阪の時点では発売もしていなかったこの曲。もしかするとこのツアーではやらないのかも、と思っていたけれど、ここしかないというタイミングで歌われた。聖域になったステージで、9人はそれぞれの方向を向いて。この曲でようやく、本当の意味でアニメ2期を終わらせることができたと思う。
アンコール。予想通りというべきか、今年もアンコールで最後の新曲、ホップ・ステップ・ワーイ!が。キセキヒカルまでやったので、これもやらないわけにはという感じ。胸にハートマークをつくる振り。またファンミツアーで定着していくのだろうな。今回はユニットごとだから、9人全員のバージョンを聴く機会は来年までお預け。という意味でも、ここでやるしかなかったんだな。勇気はどこに?君の胸に!はすっかり合唱が定着して、一体感という面ではAqoursの曲では一番の曲になった。しっかりと耳を傾けてくれるメンバーたちがいるのが嬉しくて。掛け合いを聴いた杏ちゃんは本当に尊い表情をしている。8000人と対話する難しさと、裏腹の幸せ。畏れもあり、羨ましくもある。最後の挨拶は初日も2日目も久しぶりにみんなの想いが溢れた時間だった。初日は緊張感と感謝を、2日目はやり切った想いとこれからの決意を。ここにいる全員にとって、本当に特別なツアーだった。そんな想いを共有することがラブライブ!のライブの目的でもある。それが結実したところにあるもの…泣いても笑っても最後の最後のWONDERFUL STORIES。ホントに泣いてたか笑ってたかわからないけれど、僕もやり切れたよ。これでやっと、前に進める。
今年もツアー3箇所6公演。去年でさえなんとかして見届けなきゃという切羽詰まった想いでいたけれど、そんな去年の自分もちっぽけに思えるほど、この1年弱の間に見ている景色は違ってきていて。懸けるものが明らかに去年とは比べ物にならなかった。本当に短い間に大変なところまで来てしまった。去年の10月7日からの続いていたもの、あるいは12月30日から続いていたものは、この日終わりました。素晴らしい気持ちでいます。次は、4thライブ、東京ドーム。自分もあのライブを見たし、あの後にAqours9人が共有した「大きな夢」の言葉を聞いてからの2年半という時間。長かったか短かったか…もうわからなくなっている。あのライブでの出来事だって生放送での言葉だって、頭の中で手を伸ばせばすぐ感触を確かめられそうなところにあるはずだけれど、実際は靄がかった幻だけがある。そういう微妙な時間。とはいえ、よく言うようにこの1年半はいろいろなことがありすぎたけど、ゼロをイチにしたあの日から一歩一歩確かに進んできたはずだ。その実感があるから、早すぎるなんて思わない。もしかするとその先の夢も見えてきた今、むしろ避けて通れない場所とさえ思う。まだ自分の中で現実味は帯びてないけど、ひとまずアニサマとか9月のファンミとかがあって、それが終わってからまた色々考えることになるのかな。今そこにある希望と期待、それと同時に寂しさと焦りも確実に大きくなっているけれど…
ココロに刻むんだ この瞬間のことを 僕らのことを
- Aqours「WATER BLUE NEW WORLD」
そうしておけば、今まで来た道だって、これから進む未来だって絶対見失うことはない。
SETLIST
7/7
01. 未来の僕らは知ってるよ
02. 君の瞳を巡る冒険
03. MY LIST to you!
04. MY舞☆TONIGHT
05. 君のこころは輝いてるかい?
06. MIRACLE WAVE
07. One More Sunshine Story
08. おやすみなさん!
09. in this unstable world
10. Pianoforte Monologue
11. 空も心も晴れるから
12. SKY JOURNEY
13. HAPPY PARTY TRAIN
14. Awaken the power
15. DROPOUT!?
16. WATER BLUE NEW WORLD
17. 青空Jumping Heart
18.キセキヒカル
(Encore)
01. ホップ・ステップ・ワーイ!
02. 勇気はどこに?君の胸に!
03. WONDERFUL STORIES
7/8
01. 未来の僕らは知ってるよ
02. 君の瞳を巡る冒険
03. MY LIST to you!
04. MY舞☆TONIGHT
05. 君のこころは輝いてるかい?
06. MIRACLE WAVE
07. Beginner’s Sailing
08. RED GEM WINK
09. WHITE FIRST LOVE
10. New winding Road
11. さかなかなんだか?
12. 空も心も晴れるから
13. SKY JOURNEY
14. HAPPY PARTY TRAIN
15. Awaken the power
16. DROPOUT!?
17. WATER BLUE NEW WORLD
18. 青空Jumping Heart
19.キセキヒカル
(Encore)
01. ホップ・ステップ・ワーイ!
02. 勇気はどこに?君の胸に!
03. WONDERFUL STORIES