Aqours 3rd LoveLive! Tour WONDERFUL STORIES 大阪

ツアー2箇所め。
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アリーナ会場は函館ぶりだけど、函館はさいまえだったので実質幕張ぶりみたいなもん。なんにせよ1週間前のドームから距離感は格段に縮まった。幕張のときはアリーナ久しぶりで遠いとか言ってたのにね。しかもここは幕張より大きいし。そんな中で初日は下手側サイドの席で、花道に来てくれるととにかく近かった。最前はカメラのスペースとかあってまあまあ距離はあるしね。 この2日間は明るさと楽しさの印象が強くて、大阪の空気がそうさせるのかはわからないんだけど、そういえば大阪のファンミでも同じようなことを言っていたな。ファンミ大阪でやってたコーレスも少々。それでもまだMIRACLE WAVEに関しては緊張感が拭えなくはあるのだけど、それは僕だけの話だったのかも。杏ちゃんはとてもリラックスしていて、2日間ともキレイに跳んでしまった。本人はそこまで簡単に跳べているという実感は当然ないのだろうけど、やはり埼玉で扉をひとつ開けたということなのかも。籠から解き放たれた鳥の自在さ。今の彼女ならなんでもできる。杏ちゃんも半分くらいそう思ってるんじゃないかな。 セットリストとしては最低限の入替で、予想通りの曲と位置(というか埼玉で歌うと思ってた)。ただステージングは変わっていて、トロッコで会場を1周しながらの待ってて愛のうた。振り付けは若干省略だったけれど、よく考えれば恋アクの衣装でこれを歌うというのもなかなか。曲順は逆だけれど、コインの裏表のような2曲。メインステージに戻ってきての終盤のソロはますます深みを増している。ファンミで聴いていて本当に良くなったなと感じてた曲だったから、この3rdライブ現在のAqoursのパフォーマンスで聴けてよかったな。 前後するけれど、ソロ曲のパート。やっぱりRED GEM WINKが・・・この曲は聴くたびに特別な時間になっているんだけど、この大阪ではトロッコ最前で見ることができた。目線が近い。手で触れられそう。ルビィちゃんそのままの息遣いを感じる。そんで、毎度ながら2番のサビぐらいから泣いちゃう。この感情が自分でもよくわかんなくて、こっちが教えて~~って感じです。 オーラスのWONDERFUL STORIESが、とても明るい気持ちで聴けて歌って踊れた。埼玉のところで書いたように、この曲に複雑な感情があったから、自分でもそういう気持ちを目の当たりにして驚いたというか…でも本当に楽しかった。ライブ全体を包んだ雰囲気が影響したのかもしれないけれど、やっぱりあの埼玉でこの曲を聴いて色々なものが変わったのかも。曲に入る前のキャストの挨拶もとにかく笑顔が目に焼きついていて、この一日、この一瞬を輝いているのがわかって、自然にこっちも笑顔になっていたよ。1週間前の輝きも、今日の輝きも、忘れられないものになっていく。 そしてもう一つ、忘れてはならないこと。この2日間はきんちゃんが(おそらく)喉の不調で声が出せない状態だった。なので、花丸パートは全部リップシンク。地元のようなものなので、この大阪公演はきんちゃんのライブになるんじゃないかとも思っていた。彼女自身は、歌と喋りというところにメインの自分の役割を置いていると思うから、胸の内を思うととても苦しくもあった。でも本人は最初から最後までそれを表に出すことはなく(なぜ喋れないのかすら言うことがなかった)、声が出せない以外はいたっていつものきんちゃんだった。喋らないけれど、表情で、動きで魅せるティンカー・ベル。歌は花丸ちゃんが届けてくれる。ラストに「絶対、大阪城ホールに帰ってきてリベンジします」。横浜アリーナで涙を見せていた高槻かなこはもういない。
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大阪城ホールも来るのが10回目。初めて来てからは8年経ってしまった。前に来たのは1年半前だけど、その間に色々変わっていたようだ。ねぎ焼き食べてとりあえず大阪っぽい感じ。最後はくくるのたこ焼きで締め。東京でも食べられるんだけどね。


Aqours 3rd LoveLive! Tour WONDERFUL STORIES 埼玉 ​

_6104993通算10回目のメットライフドーム

初日が始まる前のことは忘れられなくて・・・西武線に乗ってる間からものすごい緊張してて、入場するときは手の震えが止まらなかった。ライブ見るだけなのにね。自分が今まで舞台上がって何かやるときでさえここまでじゃなかった。そんな中でメインテーマの乗せてオープニングが始まって9人が登場する。もう見慣れた衣装とフォーメーション。一曲目はもちろん、未来の僕らは知ってるよ、フルサイズ!ショートサイズで何度も何度も聴いてきたからこそ、確かな前進を感じる。2番の振り早く覚えなきゃ。杏ちゃんのソロに始まって、2番は割が各人のソロになっているけれど、初日はみんなけっこう緊張しているなという印象だった。1stでさえここまでは感じなかったけれど、これから起こることを思えばね・・・。2曲目はシングルの曲順通り、君の瞳を巡る冒険。これを聴いたのももう半年以上前なのか。りきゃこがセンター。眼前の迷宮に翻弄されながらも前を向く彼女の表情が目に焼き付く。もともとダンサブルな曲だから振りもけっこう大きめ。2番のふりさんときんちゃんの掛け合いでやたらと歓声が起きる。MCはいつものように自己紹介と曲紹介なんだけど、結局公演を通してまともな曲紹介がこの最初のMCだけだった。ここからはラブライブ!サンシャイン!!の物語の中へ。

盛り上がっていきましょー!でMCを締めたと思ったら、MY LIST to you!が来るいつものやつ。これは完全なしゅかセンター。妖精のようにステージを動き回っては他のメンバーと触れ合って笑顔を振りまくしゅかしゅー。めっちゃカワイイ。サビのブリブリな振りもいい。君の瞳を巡る冒険もそうだけど、すごくセンターを際立たせるフォーメーションになっている。アニメ2期の曲も全体的にそうだしね。とか思ってたら、前曲の雰囲気を吹っ飛ばす琴の音。MY舞☆TONIGHTが始まる!滾る炎、迸る光、一気に熱さと勢いが増してきた。ラブライブ!シリーズの和ロックの流れとは少し違うのだが、柔と剛、緩と急を巧みに表現する振り付け。円になって波を作る振りはAqoursらしい。センターステージでやるとホントに映える。ライブでも観て改めて思ったけど、基本的にはありしゃとふりさんがダブルセンターではあるものの、杏ちゃんがけっこういい所持っていくんだよね(笑)この曲ではほぼ裏センターのような感じ。アウトロのソロパートが想像以上に力強い。次はオリジナル衣装で見たい。9人が集まったセンターステージで、君のこころは輝いてるかい?が来る。フルで聴くのは沼津のファンミ以来なので、だいぶ久しぶりのような感覚。これまでラストでしか歌われなかった曲だけど、今回はアニメ通りの流れ。「虹がかかったもん!」

6話までのアニメダイジェスト。ここまで挿入歌は2曲やって、次に来る曲はわかっているので、自然とザワザワしてくる。ここが緊張のピーク。こんな心臓が止まりそうな感覚は1stライブ以来で…まだ何も起こっていないのだけど。でも時間は向こうからやってくるので、覚悟は決めて。始まったMIRACLE WAVE。チア風の爽やかな衣装で一列に並んで歌う。本当に曲が進むのがあっという間で、すぐその時はやってきた。杏ちゃんがソロを歌いながら上手側に移動してサビ前のブレイク。まずはきれいなロンダート。息を一つ飲んで姿勢を整える…凄く長い一瞬。杏ちゃんは跳んだ。すぐにサビのダンスへ!2年生3人が入れ替わりでセンターになるのだが、なんかもうあまり状況が把握できない。終盤でステージ上段で再び横並びになる。Aqoursはここにいる。曲が終わって、円陣を組む9人。杏ちゃんはかなり気持ちが昂ぶっていて、珍しく涙を見せていた。そんな杏ちゃんと、メンバーそれぞれが抱き合う姿がただただ美しかった。この1曲に懸けるものが、杏ちゃんだけでなく全員にとって、とてつもなく大きかった。全員で完成させたMIRACLE WAVE。また彼女たちに大変なものを見せてもらってしまったね。

MIRACLE WAVEの衣装はこの1曲だけで、このタイミングでいつもの幕間映像へ。楽屋を覗いたと思ったらなぜかサバンナ。埼玉はそういうところだから仕方ねえな。ここで今回のライブの柱の一つだったソロ曲パートに入る。発売順なのでトップバッターは杏ちゃん。ちかっちソロのOne More Sunshine Storyから。あのMIRACLE WAVEのあとに一人舞台やるのは大変。ソロパートはいつもユニットパートと同じようにメインスクリーンの映像が凝っていて、この曲の場合はブロードウェイ風のネオンサインと幕の中で杏ちゃんが歌っている風に見えるというやつ。衣装がスノウホワイト。少しステージは大きいけれど、ここでの杏ちゃんはとっても伸び伸びと歌っていて、さっき泣いていた杏ちゃんはもういなかった。壁を飛び越えて自由になった。あとは羽ばたいていくだけなのかも。続けてマルちゃんソロのおやすみなさん! トロッコに乗ってアリーナを一周。ちょうど日も暮れて風も入ってきて、爽やかな雰囲気に。きんちゃんの甘さと温かさのあるミルキィ声をうまいこと引き立たせている曲だと思う。次は善子ソロのin this unstable world。堕天使の椅子に足を組んで登場。黒い羽根が生えています。めっちゃ踊れる曲だったから意外な始まりだったけど、中盤から激しさを増してくる。間奏のダンス、からの落ちサビのきゃん様の叫びはやっぱり見せ所。またがらっと雰囲気が変わって梨子ソロPianoforte Monologue。ここでのりきゃこの姿は印象的だった。かなり緊張が感じられて、声も少し震えるところもあるけれど、楽曲の中の梨子になんとかついて行こうとする意志とアティチュードが彼女の瞳から見えて、胸を打たれてしまった。りきゃこが鍵盤に触れる振りに合わせてスクリーンに光の軌跡が現れる演出も綺麗だった。1日目のソロはここまで。

2日目は後半の5曲。トップバッターは曜ちゃんソロのBeginner’s Sailing。しゅかしゅーがとにかくかわいい(2回目)。元気いっぱいニコニコでステージの端から端まで。こんな天真爛漫な子はいません。けっこう歌い上げる曲なので、しゅかしゅーがライブで歌い切れるか心配だったけど、ぜんぜん問題なかった。その分振り付けは彼女にしたらおとなしいかもしれないけれど。地道な努力があるなあ。次はルビィソロのRED WINK GEM。ふりりんは下手側からトロッコでスタンドに現れる。キュートなラブソングなんだけど、これをルビィちゃんが一人で歌っているというだけでなんかもう泣けてきてしまった。おじさんだからルビィちゃん絡むと弱い。んな感じで感動していると次の曲が衝撃。ありしゃはステージ上段中央でケープのフードで顔を少し隠している。スクリーン一面の氷の世界の中で、儚さと憂いを含んだ表情で歌うWHITE FIRST LOVE。あまりの美しさにただただ立ち尽くして歌姫を見つめるのみ。間違いなくこのソロライブパートのハイライトだった。続いて鞠莉ソロのNew winding road。にゃーちゃんはスタンドマイクで歌う。Aqoursでヘッドセット以外で歌うのは初めてかな?独特のボーカルを持つにゃーちゃん。柔軟で伸縮自在で、一見線は細いのに力強さを感じさせる。一人舞台でやっぱり緊張感はあるのだけど、持ってる表現力を出してくれたと思う。このライブだからこそ響く歌詞だよね。ラストは果南ソロさかなかなんだか?。スクリーンが水中になっていてさかなの世界。すわわも間奏でさかなの小道具をぐーるぐるしたり。サウンドはかわいいのにリズムが唐突にテクニカルなこの曲。すわわもけっこう苦労してそうだったけど、この軽妙なリズムに乗るとすわわのスマイルも光ります。2日間で9人分のソロ。全部フルでやってくれて何より。

ここでまた幕間アニメが入って突然クイズ番組が始まる。自分大好きなちかっち。かわいいぞ。クイズ番組のノリから一転、始まったのはアニメで印象的な使われ方をしていた空も心も晴れるからの全員バージョン。これはやるだろうと思ってた。学年ごとの並び。振り付けは間奏以外はそのまま。花道で9人がそれぞれの方向を向いて歌う姿はまさしくアニメ7話のAqoursたち。センターステージに移ってSKY JOURNEY。この日一番意外だった曲。旧曲入る余地あるのかぐらいに思っていたし。続けて恋になりたいAQUARIUM。このパートは恋アクの衣装だったのでこれはわかってた。まぁこれがないAqoursのライブはないのかもしれない。衣装はどこか変わってたのかな。

7話からのアニメダイジェスト。函館編へ。ルビィちゃんがダイヤと抱き合うところで毎回泣いてしまう。センターステージ、空へ伸びる光の道の中心に背中合わせの2人の姿。荘厳とさえ思える幻想的な光景。何かが始まろうとする期待と高揚感。眠る力の目覚めの号令の花火が上がって、一気に世界が輝く!ついにベールを脱いだAwaken the power。アサミンとひなひなが加わって、Saint Aqours Snowの完成。ライブ全体を振り返ってみても圧倒的な存在感を放つ曲。最高のメンバーと最高の演出と最高のパフォーマンス、他に何が必要だろうか。ユニットカーニバルでは披露されなかったわけだけど、これに関してはこの曲のスケールを表現するふさわしい場所が必要だった。そしてそれは間違いなくここだった。MCでは11人で衣装とか見せた後、いったんSaint Snowの2人だけになってコーレス。1曲歌うのかなと思ったけどまあそこはAqoursのライブなので。

いよいよクライマックスへ向かっていく。アニメダイジェストはラブライブ決勝へ。9人と10人目の心を一つにして。WATER BLUE NEW WORLD。ステージが、会場が違う次元へ移ったのが確かにわかるサビ前。青い羽根が舞った。「ココロに刻むんだ この瞬間のことを 僕らのことを」あまりに強烈なメッセージ。その歌で、姿で示した。12.5話とも言える控室でのやり取り・・・やり切ったちかっちの表情でけっこうもうダメだった。今までの色んなことが繋がってこの今がある。それだけで奇跡だ。最後は青空Jumping Heart。ここからまた何かが始まっていく。

2日目からアンコールがAqoursコールになった。やっぱりこれでしょ。アンコールはLanding action Yeah!!から。9人はステージ上段からトロッコへ。この曲は8か月前ここで初めて聴いたのだった。あの日遠目に見て振りコピしてたのが、ファンミの4か月を経て今はもうみんながやってる。成長したね。トロッコだからイントロの振りとかは省略だけど。2日目はアリーナ端で近かったんだけど、ちょうど2番千歌ソロのときに最接近してしまったよね。去年と同じようにトロッコがバックネット前に集合して始まったのは、勇気はどこに?君の胸に! これも今年入ってから数回聴いたけど、ようやくフルで聴けた。エンディングにしてはちかっちのソロがこんなにあっていいのというぐらいちかっちの曲なんだけど、ライブでは杏ちゃんが楽曲のセンターというだけでなく、会場全体の中心に立って先導する歌だった。落ちサビ前は杏ちゃんと4万人の合唱の掛け合いになった。これがホンキのぶつけあいなのかもね。

いろいろな発表があって、最後の挨拶。メットライフドームという会場はやっぱり広い。緊張で少し足もすくむけど、でも最高に楽しんで、笑顔になって、Aqoursだから辿り着ける世界に染め上げたのはあなたたちなのだから。次のステージに向かう準備はできたはず。ここでもメンバーが口々に言っていたのはMIRACLE WAVEについてで、やっぱりこれはこの曲を成功させ続けることがこのツアーを成功させることとニアイコールであるとメンバー全員が位置づけているから。当の杏ちゃんは8か月前の自分の言葉をずっと胸にやってきて、ここで有言実行した。いつもみんなを驚かせたい、あっと言わせたい。パフォーマンスひとつでそうさせてやろうというアティチュードが僕の好きな伊波杏樹。ただ、2日目で杏ちゃんはバク転の着地で手を着いてしまったのだった。2日目での杏ちゃんの言葉は珍しく自信がなくて、「私は有言実行できたでしょうか?」と僕らに答えをゆだねる。あの曲に懸ける想いはもちろんわかる。でもこの日見せてくれたものはそれだけじゃなくて、本当に素晴らしい輝きを僕らは受け取ったから。どれだけ前から準備していたのかはわからないけど、今日この日のためにやってきたこと全てが輝きなんだから。有言実行してるよ、気負わなくていいんだよということ。会場の声を聞いた杏ちゃんはぎりぎりのところで彼女らしさを失わなかった。こんなことを伝えても悔しい想いをしているのもわかる。もう次は絶対こんな想いはしない、自信満々で全員を驚かせたいって思ってるのもわかる。お風呂でいっぱい泣いて、伊波杏樹はまた強くなるよ。

本当の本当に本当に最後の曲はもちろん、このツアーの主題歌WONDERFUL STORIES。12月30日から、自分の中で大きな存在となっていた曲。この曲では、今まで来た道への想い、新しい夢への希望がはっきりと歌われている。杏ちゃんがこの曲を好きと言っているのもわかる。でも自分にとってはあの日以来、この曲は別れの歌だった。聴けば聴くほど、Aqoursという人たちとの断絶を、追いつこうと思っても追いつけない距離を感じてしまう。アニメ2期13話で感じた距離はファンミで福岡に行っても、上海に行っても、台北に行ってもモヤモヤとして残っていて。そういう想いで半年間過ごしていた。でもこの日、確かにそこでこの曲を歌う9人がいて、僕らもそれについていくことができた。言葉に出して歌ったのは初めてで、途中で涙がこぼれそうになるのを必死に堪えて、でもすごく晴れやかで、自然と笑顔になっていて。今日のライブはこれで終わっちゃうけど、新しい夢は、「いつか」は、すぐそこに見えている。だからもう、目を逸らすことはない。前を向いて歌って、ちゃんと受け止められたかな。両日3時間半。

初日が終わった後、一気に緊張が抜けて泣いてしまったけど、見る分にもかなりプレッシャーがあった。前にも書いたけど、こんなに好きになったアニメは他にない。だからこそ、自分もそれ相応の想いをぶつけたうえで見届けたかった。必ず大事な日になるという確信があって、それ以前と以後で世界がまるで変わって視えることがわかっていて、そんな出来事を前にして自分は何ができるのか、どう応えられるのか・・・ずっと考えていた。けっこういろんなことをした。それで実際どうだったかというとまだまだで。ツアーだから挽回できる。ライブとしては、これまでのラブライブ!のライブとも少し変わっていて、ライブという形にこだわりつつ、そこにラブライブ!サンシャイン!!の物語世界を作ることを最大限念頭に置いた公演だった。MCを極力排したり、アンコールアニメを本編最後に置いたり。1stでは後半から急速にアニメの物語に引き込まれたような記憶があるけれど、今回は全体を通してのコンセプトが一本線で、(ソロ曲が挟まっていたとしても)あまりぶれなかった。アニメの中のAqoursの言葉と、ステージの上のAqoursのパフォーマンスで語らせるライブ。当然、進行としてやや無理のある部分、負担のある部分も生まれる。そこも含めて、ラブライブ!のライブらしさへのこだわりが今まで以上に見えた。ホント、ピアノやらせるとかバク転やらせるとかも、はっきり言ってムチャクチャだ。でも、このステージを観る人々全員の心を動かしたいというメンバーの努力が、最後にそういうものを全部納得させてくれる。本当にものすごい9人だ。その結果として、この日のWATER BLUE NEW WORLDで、メットライフドームはラブライブ決勝のアキバドームになった。いつもいつでも、愛と勇気と幸せをくれるラブライブ!のライブ。また新しい歴史を残して先へ。次は大阪。

SETLIST

6/9
01. 未来の僕らは知ってるよ
02. 君の瞳を巡る冒険
03. MY LIST to you!
04. MY舞☆TONIGHT
05. 君のこころは輝いてるかい?
06. MIRACLE WAVE
07. One More Sunshine Story
08. おやすみなさん!
09. in this unstable world
10. Pianoforte Monologue
11. 空も心も晴れるから
12. SKY JOURNEY
13. 恋になりたいAQUARIUM
14. Awaken the power
15. WATER BLUE NEW WORLD
16. 青空Jumping Heart
(Encore)
01. Landing action yeah!!
02. 勇気はどこに?君の胸に!
03. WONDERFUL STORIES

6/10
01. 未来の僕らは知ってるよ
02. 君の瞳を巡る冒険
03. MY LIST to you!
04. MY舞☆TONIGHT
05. 君のこころは輝いてるかい?
06. MIRACLE WAVE
07. Beginner’s Sailing
08. RED GEM WINK
09. WHITE FIRST LOVE
10. New winding Road
11. さかなかなんだか?
12. 空も心も晴れるから
13. SKY JOURNEY
14. 恋になりたいAQUARIUM
15. Awaken the power
16. WATER BLUE NEW WORLD
17. 青空Jumping Heart
(Encore)
01. Landing action yeah!!
02. 勇気はどこに?君の胸に!
03. WONDERFUL STORIES

HAKODATE UNIT CARNIVAL

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上映会での発表から早いもので。結局2日目だけの参加になってしまった。自分のせいとしか言えない。ユニットだからかAqoursちゃんのイベントという実感があまりなかった。

函館アリーナ。市内からのアクセスはそこそこ。空港からの方が近いらしい。造りとしてはふつうの体育館。グランディとかと比べるともう少し小ぢんまりしてるかな。アリーナの方がたぶん席が多い。そんな中で、今回はアリーナA最前列の席だった。人生でこんなことあるんですね(真顔)たとえば西武ドームとかだと最前でももう少し距離があったり、花道があったりするんだけど、今回はステージ構成的にもメインのみで、国際フォーラムの最前ぐらいの価値はある。国際フォーラムの方がでかいのだが。

例のだんすなうSEに乗せて4つのユニットのロゴが入れ替わる映像。思ってたよりフェスっぽいな。開幕はこのイベントのホストになっているSaint Snowがいきなり登場。鹿角姉妹こと田野アサミさんと佐藤日向ちゃんがステージ上段に。曲はDROPOUT!? ドコドコ系だから反射的にヘドバンしようとしてしまったけど数回で首が痛くなって大人しくなるおじさん。Bメロのラップパートはスクリーンに歌詞が出るので韻を踏む箇所をコールできる。メインボーカルとして中心に立つアサミさんとその周りを妖精のように動き回る日向ちゃん。それがサビに入ると鏡写しのようにきれいなシンメトリーの立ち位置に変わる。2人ユニットだからできる仕掛け。MCではコーレスやってみたり、ペンライトの色で遊んでみたり。この2人でこういうことをやってるっていうのは半年前まで想像できていなかったよね。コーレスはけっこう定着していた。あとこの日は大宮ソニックシティのLV会場と中継がつながっていて、画面の向こうでよいつむの3人が登場。「3人合わせて、よいつむです♪」という決めセリフができている。Aqoursがいないけどラブライブサンシャインのイベントやってるのが新鮮。世界は広がるな。金元寿子さんがサンシャインのイベントに出てくれたのがぼくは嬉しいぞ。

アサミさんはMCでしきりにこのステージに立てることの感謝を述べていて、言っても言っても伝えきれないようだった。日向ちゃんが途中でまとめていたぐらい。そのアサミさんのボーカル力が次のCRASH MINDで炸裂する。その立ち姿の存在感と気高くも激しさを秘める歌声がとにかくかっこいい。このアグレッシブさはAqoursにはない。Saint Snowに関しては理亞があまりボーカルを取らないのがもったいないのではと第一印象では思ったりしてたけど、これは確かに最初から役割を作って際立たせてて魅せるべきものだった。それがライブで実際に証明されるというのが素晴らしすぎる。

次はAZALEAの出番。久しぶりに聴く曲、トリコリコPLEASE!!から。久しぶりと言っても1年と少しなのだが。ふだん5年ぶりとか10年ぶりとか言ってるのだけど、実際そのぐらいの体感。この曲は3人のアイドルスマイルがまーぶしい。特におすわさん。前回聴いたときはサイドからだったのでぜひ正面から見たいと思っていた曲。この近さなので、気付けばオーラに覆われている。振り簡単だし、クラップとかあるし、けっこうアイドルライブ的な楽しみ方ができるな。曲が終わってきんちゃんとおすわが捌けてこの日の衣装は・・・ということでやらないわけがない。GALAXY HidE and SeeK。最初に観たときの衝撃そのままで、後ろからライトで照らされる小宮さんがあまりにも神々しい。何度見てもこの演出は飽きないと思う・・・。MCでは3人でそれぞれの色にトリコリコにするバトルが唐突に始まってました。おすわさん優勝。最後は2ndシングルのカップリングになっているINNOCENT BIRD。ステージ上段で映像と絡ませる演出は2ndと同じ。この演出やるとラブライブだなとなる。

3番手はCYaRon!!。元気全開DAY! DAY! DAY!からフルスロットルです。全部忘れておバカになれるこの曲。テンションがおかしい。この曲なんかは、1人が歌ってるときに他の2人が絡んだりすることが多くて、やっぱ近くで見るといろんな表情が見られる。席としては朱夏ゼロズレぐらい。間奏(増崎ギターソロ)で新アイテムCYaRon!!砲登場。紙吹雪がパカーンって出るんだけど最前までも少ししか届いていない(笑)この曲は衣装が最高なのだけどこの日は近未来の衣装。んで、続いては近未来ハッピーエンド。曲が強すぎる・・・。なんかイントロでウリャオイウリャオイ起こっていて、これそういう曲だったっけ?()まー正統派現代アイドルソング以外の何物でもない曲だからなこれは。本当にアイドルライブみたいな楽しみ方、遊び方ができる。フリフリの衣装でちょこちょこ動くふりりんがしゅき。杏ちゃんの旗振りもしっかり決まりました。MCはいつもWe are CYaRon!!コール。と、各種アイテムの紹介。CYaRon!!砲を片手で持ち上げるというアイドルらしからぬ一面を見せてしまういなみさん。MC明けは聖良「ベイエリアって知ってます?」千歌「・・・!」ってことで、ベイエリアで待ってるよ、もとい海岸通りで待ってるよ。この曲、みんなでやる振りコピも楽しいが、ツーステップが昔懐かしい「ラブライブの」ツーステップなのがお気に入り。サンシャインだとこの曲と恋アクぐらいでしかやらないからね。しゅかのツーステップが活き活きしすぎぃ。間奏でCYaRon!!玉炸裂。なんとか最前まで届きました。後ろの様子全然わからなかったけど2ndでもあった大風船も出てたっぽい。途中どれかが割れて結構な音してたけど。

残るは一つということで、Guilty Kissの登場。Strawberry Trapperの熱さで1stライブをはっきりと思い出した。というか、特効で炎が出ていて実際暑いのである。今回もかなりの勢いで我を忘れてしまう。なんつう曲でしょうか。そんで、ここで書いておきたいのが、逢田さんときゃん様が最前にめっちゃ目線をくれるということです()応えたくなっちゃうじゃんこんなん・・・。んな感じなのでコワレヤスキは2人にめっちゃ煽られて跳んで頭振ってたことしか覚えてないわけだけど。いやはや・・・。ちなみににゃーちゃんはこっち側にあんまり来てくれなかった。でも元気そうでよかった。AJでちらっと見たときはまだ歩きにくそうだったし。

いちおうゲスト組のステージが終わった後に再度Saint Snowのステージ。まだやってない曲、というかこのカーニバルのテーマソングみたいな曲、SELF CONTROL!!。これを待ってた。この曲はアニメの映像があるのでそれがスクリーンに流れるのだけど、もうスクリーンの中とステージの上の4人が完全にシンクロしていて思わず見入って息をのんでしまった。2人というのもあるし、手描き映像がすっごいヌルヌル動くので、いつもAqoursのシングルとかを聴いているのとはまた違う感覚だ。ラップの応酬も今までのラブライブにない要素で楽しい。2人ともが自信に満ちた大胆不敵な表情で歌う。とてもシンプルなかっこよさ。2人の今まで来た道も感じさせるパフォーマンスだった。

MCで全員集合して、また大宮と繋いで掛け合いしたり。ゆーせりざわさんの髪型がきんちゃんのリクエストによりデコ出しになっていた。最後に全員で感想と挨拶するんだけど、日向ちゃんが「10人のお姉ちゃんができたみたいで・・・」と言って涙ぐんでいたのが印象的。本当に大きくなったよ、あなたは。こんなステージを見せてくれると思っていなかった。最後にポンポンが出てきて、ユメ語るよりユメ歌おうを11人で。この曲はファンミのセットリストで唯一聴けてなかったのでちょうどよかった。ここでも目線をくれる逢田さんときゃん様()アンコールがないのもムダにフェスっぽい。2時間半ぐらいで終了。

思ったよりさくっと終わってしまって、しかも2日目は昼公演で外が明るかったので、終わった直後は早いなーという印象もあった。衣装転換もないだろうし、ユニットの持ち曲1日で全部できるんじゃ、と思ってたけど、蓋開けてみたら全部で13曲で、半分くらいはMCだったりもする。まぁテンポはよくないかな。もともとラブライブのライブはテンポいいわけじゃないんだけど。1日で全部やらないとすれば、セットリストの入替の具合は納得。衣装もちょうど2パターンあって、公演ごとのカラーの違いが出てた。ユニットで違う衣装で同じ曲をやるというのもレアだし。ま、本当はユニットカーニバルの前にユニットシングル出してほしかったのだけど。あの曲がない問題については仕方がない部分もあるのだが、そういう部分をいつも覆して驚かせてくれるのがラブライブだったので、どうもいつもと違う印象を受けてしまう。でも、あの曲はあの曲で一番いい形で見せてくれればいいんです。その時が今でないとしたら、いつか。期待しています。色々言ってはいるのだけどそれは置いといて、個人的な体験という意味では正直なところ濃すぎて、ライブに来てるんだっけ?みたいな非現実感さえあった。とにかく楽しかった。他のどの人のライブでも、どの作品のイベントでもなくて、ラブライブ!サンシャイン!!のイベントを最前で見たのが嬉しくてさあ。この作品とともにあるこの何年かの間の中で、忘れられない重要な日の一つになったと思う。

ところで、僕の中でこのイベントについてもう一つの目的があって、それは佐藤日向ちゃんのパフォーマンスを見ることだった。4年半前、さくら学院の3周年ライブで、歌って踊ってギターを弾く彼女を見ている。あれから時間が経って、声優活動をしているのは知っていたんだけど(同級生の堀内まり菜さんが同じアニメに出ていたので)、2年前にサンシャインのアニメで鹿角姉妹が登場したときは驚きもしたし、去年ブシロードライブでレヴュースタァのお披露目を見たときもまだ耳を疑ったものだった。でも12月の上映会でSaint Snowとしてステージに立つ彼女を見て、いよいよあの時見た日向ちゃんと現在の声優・佐藤日向が自分の中で一致する。これは実際に確かめに行かなあかんなと、その時にユニットカーニバルでの目的が定まったのでした。2013年度のさくら学院、だいぶハマってたのにライブは1回しか行けなかったけど、こういうことがあるからおたくやっていてよかったのかも。

次は正真正銘、3rdライブツアーが始まる。2018年の中で最も重要な位置付けのイベント連になることはわかっているので、それを見届ける準備と受け止める覚悟を持って。本当は気が重い。でも進まないと。そういう段階に来ている。

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函館は初めて訪れる土地だったけれど、本当にいいところだった。沼津と同じように海辺の穏やかな空気に満ちていて、観光客が多くても不思議と落ち着く街だった。夜になれば暖かい灯の煌めきに包まれるこの街がラブライブ!サンシャイン!!の舞台の一となったのは、作品が生まれる前から決まっていた必然のことのようにも思える。久しぶりに少し観光らしい観光もして、うまいものも食べて、2日間だけだったけど充実していた。また来たいな。