2020 J2リーグ 第1節 FC琉球戦

2020シーズンの開幕戦なんですが、タグを見ると前に記事を書いたのが2016年の京都戦なのにビビってます。色んな意味で楽しませてくれたエスナイデル時代がなかったことに()調べてみたら案の定スタメンが全員入れ替わっている。いちおう2017シーズンは5試合ぐらい観ているのですが、物を書く余裕がなかったのでしょう。それでも2018年の山形戦以来に来たので1年以上ぶり。第2江尻時代は本当になかったことに。

試合は開始1分で先制という、このチームにはなかなかない滑り出し。キックオフ後、左サイドに渡ったボールから、ほぼノーステップの質の高い堀米のクロスボールが上がる。エリア内では川又がマークを引きつけて米倉がフリーに。うまく飛び出してゴール。幸先は良いのだけれど、ここからは89分間耐久戦。完全に崩されることこそないものの攻められっぱなし。なんとかボールを奪取してはただただ前にボールを蹴り出すことの繰り返しという、ビルドアップすることを放棄するかの如き引きこもりスタイルです。基本4-4-2で、終盤の選手交代後は5-4-1になって更にガチガチに。結果としては89分間しのぎにしのいでウノゼロ勝利。これぞ尹晶煥サッカー!

最低限フォーメーションを崩さず守備できていたことと、新GKの新井の安定感もあり、決定機は作らせなかったのですが、ひたすらフラストレーションが溜まる89分ではありました。ただこれを耐えて勝ち切ったというのは、今までこのチームがどうしても出来ていなかったことで。2017〜2018とエンタメに振り切ったサッカーを指向した結果がアレだったので、もうリアリスティック路線で行くしか道はないわけです。この10年で似たようなスタイルで行くことを模索してた時期はあった気もしますが、その度に頓挫していたので、このあたりはユン監督の手にかかっていると言えましょう。結果が出ていれば全て良し!

京都戦

別に時間ないわけじゃないんだけど1週間寝かせないと書く気にならない。ってことで先週のフクアリ。
_A082940試合後の修羅場しか話題になってなかった試合だけれども、まーそういうことが起きる予感しかしない試合ではありました。開始1分で先制点ぶち込まれてからというものの、ミスから2点3点とあんまりにもゴール前が脆い。ボールはそこそこ持ってんだけど、大して崩せてないのにとりあえずシュート打ってはボール奪われエスクデロあたりにゴリゴリ前に持っていかれてピンチになる。町田也真人がなぜか欠場してたので前線中央でボールがコントロールできず、エウトンと船山の突破頼みみたいなところもあったし、サイド攻撃のクオリティも低い。阿部翔平のクロスボールがびっくりするぐらいまともに上がらなかったんだけど何かあったんすかね。てな感じでとにかくひどい90分でありました。せめて今季突然覚醒した町田が見たかったす。何か起こる予感してたから試合終わってさっさと出ちゃって、試合後の選手とゴール裏のみっともないやり合いは結局見てない。某コアサポの発言にブチ切れてた岡本本人が言ってたけど、もっとちゃんとコミュニケーションしましょうよ。プレーオフ圏内6位の相手に負けて今季は実質的に終戦したことだし、あとは来季の準備かな。

今日の話。ルヴァン決勝浦和対ガンバ見てて、試合自体も緊張感あって外野としては楽しめたんだけど、最終盤のPK戦で、大ブーイングとWe are REDSの大合唱を向こうに回しながら涼しく右隅に入れちゃう遠藤保仁に震えたし、13年ぶりの優勝が懸かる局面で全てを背負ってPKを沈めてみせた23歳の遠藤航に思わず脱帽した。その後にレッズのサポーターが涙を流してるのをみて、決勝戦で負け続けてきた中で積もり積もったものの大きさを実感。レベルは違うにしても、積もってるものでいえばうちのクラブだって相当あるわけで。2年前、4年前にチャンスがあった頃とはだいぶ遠いところに流されてしまってるのが現状だけど、いつかはあんなうれし涙を流してみたいよね。

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2016開幕徳島戦

去年はホーム開幕戦は行ったけど、序盤の昇り調子だったときはいろいろ予定が重なって来れず、シーズンが進むにつれ目も当てられないクソサッカーになっていったので後半はだいたい家で観てたという2015シーズン。最終節の戦いぶりは失望感が大きかったねえ・・・。今思えば序盤のホーム大宮戦とかセレッソ戦とか見とけばよかった。

_2280243というわけで1年ぶりのフクアリ。さんざん言われているように入れ替わるにも限度があるだろうというレベルで選手が入れ替わり、去年の開幕戦で出てた選手は井出遥也だけ。ベンチ含めてもあと佐藤勇人がいるだけかな?それでも代わって入ってきた選手も能力・実績のある選手ばかりで、その選手たちが集められてどういう化学反応が起きるのか、なんだかフシギな期待感がある。ケルンから長澤とか来たのにはさすがにぶったまげました。ケルンからジェフに来た選手はリトバルスキー以来らしいよ。

_2280252前半は渋めの展開でチャンスらしいチャンスもなし。相手が中盤から前線にかけて積極的にプレッシャーかけてくるので、前線のエウトン、船山と二列目以降の連携が十分に取れてなかったなと。セカンドボールもだいたい取られてた。どちらかといえば押し込まれ気味だったが、守備は最後方から声を上げる佐藤優也と経験豊富な近藤が冷静に対処し続けていて、期待通りにディフェンスリーダーの役割を果たしてくれていた。後半FKからのこぼれ球をシュートされたのがDFに当たって失点したが、これは事故みたいなもんで決定的な場面は未然に防げていた。けども、後半入っても攻撃がちぐはぐ。超万能サイドバック阿部翔平と井出の左サイドが少ないチャンス源ってところ。交代で長澤、吉田眞紀人、山本真希を入れてギアチェンジ。徳島はもう守りに入っていたので、守備力のある富澤に代わってパスセンスに優れる山本が入ったのは効果的で明らかに攻め手が増えた。いつものジェフなら明らかに敗色濃厚の後半ATも目安4分のうち3分に入ろうというところ、まずはその山本からドンピシャのアーリークロス。これを眞紀人が合わせて同点。これだけでもものすごい熱狂だったが、なんとなんとここで終わらなかった。ラストプレーで阿部が放り込んだクロスから生じたゴール前大混戦を長澤が押し込んで逆転!ジェフサポーターの十八番 WIN BY ALL!!コールが地鳴りのようにスタジアムに響く。今まで現地観戦してきてこんなん初めて見たというか・・・(いつもはやられるほう)。本当にこんなことあるんだなっていうのと同時に、フットボールの熱みたいなのを強烈に感じたよね。あの瞬間世界で一番熱い場所にいたことは間違いない。こういうことがあるから人生は楽しい。

_2280253MOMはもちろん得点した2人なんだけど、影のMVPは阿部翔平じゃないでしょうか。本当になんでもできる。守備に奔走しボールを奪っては前線に上がり、すばらしい精度の左足のクロスボールを放つ。磐田に行ってしまった中村太亮もクロスがうまかったのだが、守備が軽いという欠点があった。そこを補って余りあるパーフェクトな選手。よくこんな選手取れましたね。というか、今日出てた選手はだいたいよく取れたなという感じ。長澤や山本もそうだし、パラグアイ代表のアランダも湘南に行ったパウリーニョを補って余りあるという能力を持つ選手。的確なポジショニングと職人技のようなボール奪取と前線へのボール供給、そして冷静(ここ重要)。これぞボランチと言うべき選手ですよこれは。今日の2点目もアランダのインターセプトから。コパ・アメリカ行ってしまうのが今から恐い・・・。千葉のレオ・シルバになりそう。吉田眞紀人にしても、1点目を決めたプレーももちろん素晴らしいんだけど、それ以上に熱い気持ちが全面に出てるのが本当に頼もしい。シャレじゃないけどかつてジェフを引っ張った巻誠一郎のような存在感がある。いやほんといい選手取ったなあ・・・

谷澤や大岩、キムにパウロ・・・出て行った選手のことを思うと、寂しさはないと言えば嘘になる。でも新しい選手たちも同じくらいかそれ以上に魅力ある選手ばかり。その新戦力たちがまず開幕戦で我々の心をがっちり掴んでしまったというところ。ただ、今日は勝っただけなので内容はまだまだ課題が山積み。これからの41試合でこれまでのチームとの違いをしっかり見せてほしい。今季昇格してこそこの日のゲームが伝説になる。

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