藤沢デザインウィーク クリエイティブトーク

真面目なイベントに推しメンがお呼ばれしていたので行ってきました。席は100席中95番。これ申し込み順ですかね。。。前の方は普通に芸術畑の学生さんが来ていて、後ろの方はヲタク。

前半は藤沢市長を交えて、現在の藤沢市のアートに関わる取り組みについての紹介。創作文化の中心地になるアートスペースを始め、浮世絵や版画といった歴史的・伝統的な文化財に纏わる施設をオープンしたり、芸術振興に力を入れているのは羨ましい限り。推しメンちゃんも2年ぐらい前に版画を作ったみたいです。あまりそういうイメージはなかったけど、ワインの生産量が日本一らしい。推しメン「ワイン好きなので気になります」マジか。推しメンちゃんは司会の今村教授に促されなぜかキャッチフレーズを2回やる笑 この空間でやってるのがシュールすぎた。今村教授が自然に「いばらぎ」言うのですかさず訂正。台本か?(笑)

空間デザイナーの長谷川喜美さんや現代美術家の宮永愛子さんの仕事を紹介。長谷川さんが手掛けた丸ビルのイルミネーションは見たことあったかも。善光寺のインスタレーション的な仕事は大掛かり。プロジェクションマッピングではなく、あくまで光と影での表現。宮永さんの作品はオブジェや空間の中に、(その中に在っても)常に一定に流れていく時間という文脈を介在させる表現。その手法は様々。ナフタリンの昇華への着目は思わず唸っちゃう。無数の葉脈を手作業で繋げた作品について、「大変そうと思われたら芸術としてはあまり大したことがないものということ」。宮永さんは特にだけれど、思考も語りもアーティストという感じです。

後半はちょっとした質問の投げ合いみたいになったのだけど、子どもを持つ女性がアーティストとして活動していくには?という話題から通じて、藤沢という街について「芸術が根付く街は人々が寛容」という意見あり。例えばシドニーとかはまるっきりそうだと思うんだけど、どういう条件でそういった寛容さと芸術的なアトモスフィアが醸成されていくんだろうなーという興味がある。今村教授に助けられながら推しメンちゃんも色々質問。「将来的にアートやデザインの仕事にも興味があるけれど、芸術の学校を出ていないと難しいですか?」お三方は口を揃えて専門教育を受けていなくても問題ないとの答え。学校に通う意味があるとすれば、同世代の仲間と出会う機会を与えてくれるという面。学校に行っていたような芸術やデザイン畑の人は基本的にルーズなので。。。というのは個人的に超納得してしまいました()

最後に唐突に撮影タイムあり。コンパクトカメラ持ってたのにすっかり忘れて普通にiPhoneで撮ってた。。。若干緊張してたというか、いつもほどコメント力を発揮させる場面が少なかったような気もするけど、終始ニコニコしながら会場を見回してて可愛かった。静かにトーク聞いてるヲタクが面白かったのかな()

新しくできたペデストリアンデッキでワイン祭り

シドニー4

週一更新どころか隔週更新してたらもう1ヶ月くらい経っちゃう。最終日。
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_5053596この日は午前中は宿の近くを散歩。住宅街をひたすら歩く。中心部から電車で15分ぐらいなんだけど、めっちゃのどかでよいです。シドニーと同じくらいの規模感の都市でも、ヨーロッパだったら15分じゃここまで郊外っぽくはならない。並んでる住宅は超高級な匂いがします。
_505359830分ほど歩いてベリーアイランドという小さい半島に着く。これまた昼寝スポットに最高。カキが採れるらしい。一応Reserve(保護区)ということになっている。

昼過ぎに宿を出て、サーキュラーキーに出ると、Overseas Passenger Tearminalに豪華客船が。Carnival Spiritというマルタから来ている船らしい。
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この日の一つの目当てはシドニー現代美術館。通称MCA。常設展はやってないようで、この日はKader Attiaというフランスのアーティストの特集とオーストラリアの若手アーティストの展示がメイン。アボリジニアル・アートもある。現代美術しかないから当たり前だけど、空間を大きく使ったインスタレーションとかが中心。そんで意外とコンセプトとか思想的背景が強く出ててわかりやすいのが多い。僕は空間的想像力が著しく欠如しているので、なんでこういう表象に至ったのかはよく分からんけど、言わんとしてることは分かるよ、的な。これまた入場無料で2時間ぐらい楽しめてしまった。1階にある売店はお土産とかガイドブックもあるんだけど、専門書の品揃えが凄かった。
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MCAのあるロックス地域はシドニーの最初の開拓地で、典型的な旧市街。石造りの年季の入った建物にカフェ・バーがたくさん入っていて、金曜日だったのもあって、夕方でもえらい賑わい。ドイツのアルトシュタットを思い出すなあ。とか思ってたらバイエルン風の衣装来た店員さんがいて、店の名前見たらMUNICHとか書いてあったりね。
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ハーバーブリッジへ。
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天文台のあるオブザーバトリー・ヒルに辿り着く。ちょうどマジックアワー。
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最後にフィッシュアンドチップス。20時50分の飛行機へ。シドニー4日間おしまい。

ガイドブック的な観光なら子どもの頃にさんざんやってたし、10年前にUK行ったときにしても、1人で行きはしたけど現地では集団行動してたので、2週間いてそういう時間が取れたのが最後の日だけだった。だから今回は自分の足で歩くことがテーマだった。だいたいあまり計画性もなくフラフラと写真撮ってただけなんだけど、そこそこ充実させられたかな。ただ、10年前と比較して予想以上に英語力とコミュ力が無くなっていたので、次どっか行く時はもうちょいなんとかしよう(笑)

東京都美術館若冲展

_5201504 NHKが宣伝しまくっているおかげで行列の長さしか話題になっていない若冲展。列に並ぶのが大嫌いな人種なのでこんなん誰が行くねんという感じですが、実はけっこう前にチケットをもらっていたので仕方なく朝から行くことにしたよ。4月中に行けばよかった・・・。伊藤若冲といえば、6年前に千葉市美術館でやっていた「伊藤若冲 アナザーワールド」という展覧会を見ている。このときは待ち時間0分で中も閑散としてて快適に見れたのだが。

_5201513 並んだのは8時40分ぐらいから。ちなみに、7時から両国で大相撲の自由席チケットの列に並んでたのでこの時点ですでに1時間以上立ちっぱ。最初のほうは割とすいすい進んでて、そんなかからないんじゃないのと思ってたら9時半に開場してから急に牛歩化。都美の入口が見えるまでに2時間。そこから建物に入るまでに1時間、中に入ってからチケットもぎられるまで30分。クソです。で、入ったら入ったで展示の前には人が常に張り付いており、まあ年寄りが多いので背伸びしてなんとかという感じ。身長ないと人の波に任せるしかないのでつらいと思う。こんなふうに人が群がっていた絵画といえばルーヴル美術館のモナ・リザですが、それがほぼ全フロアに渡って続いている状態。せっかくこんだけ並んでもあまりいい美術体験ができる環境ではないというのがなあ。作品は別として、体験としての価値でいえば210分の待ち時間には見合わない。こんなんだから一つ一つじっくり凝視しないで、ぱっぱと見て行って1時間半ぐらいで離脱した感じっすね。死ぬほど足も痛いことだし。

_5201520 しかし、鑑賞する環境に不満はあれど作品そのものの価値は下がることはない。6年前に見た作品も多いんだけど、たかだか1回見たぐらいなのでまだまだフレッシュな印象で見られる。前回見たときはよく言われてるような極彩色とあまりにも細かいディテール(じっくり見れたので)に圧倒された印象が残ってたんだけど、今回見ると力の抜けた墨絵もとても素晴らしい。「象鯨図屏風」のような大作もありつつ、間を活かしたミニマルな作品も瑞々しい空気を感じさせます。それから虎の絵や波の絵にもあるように、精緻なディテールの中で溢れるポップ感というのも今回見て改めてわかったり、やはりとんでもなく深みのある画家だなと。図録もよく読まねばならない。

そういえば上野に来るのも久しぶり。学生の頃に東京文化会館の図書室使ったことあったなあ。修学旅行生いっぱい。
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