6年ぶりのLIVE GRACE。
6年前と同じ1月20日に同じ会場で。違うのはオーケストラとスタジアムモードじゃなくてアリーナモードというぐらいじゃあなかろうか。席はアニメロで取ったので400LV。前回は前回で2日ともアリーナの前の方だったからあんまりスタジアムモード感がなかったのだけど。
オープニングは白鳥の湖。前回に続いて謎のチャイコフスキー推し。くるみ割り人形よりだいぶ厳かな始まり、を受けての例のイントロ。これはかっこよかったなあ。というわけで1曲目からGlorious Break。奈々ちゃんはのっけから宙に浮いています。ただでさえヘヴィな存在感のある曲だけれど、テンポをやや落としてどっしりと構えた、非常に分厚い演奏です。それでいてこの曲のもつ、空間を押し拡げるかのような壮大さも活きている。これはこの編成でやらないわけはない。とはいえ1曲目というイメージはなかったので新鮮だったかな。続いてはVIRGIN CODEで、同系統の曲だけどこっちのが激しめ。ななちゃんもいつものように煽ってくる。この日唯一の跳び曲だったかもしれない。この曲は未だに去年聴いたのが頭から離れないですね。
SC NANA NET会員の藤野さんのMC。いつもの平常運転。何年経っても快調ですなあ。でもopus IIのときよりは際どくなかったかな?(笑)円盤でカットされてたもんな。MC明けはLove Trippin’。意外だったけど、改めて聴いてみるとストリングスがよく動いてたりする。木管の響きも合うしね。聴くのは8年ぶりで、振り付けはさすがに忘れてた。夢幻はLIVE CASTLE以来聴いてない気がしてたが、MTV Unpluugedで聴いていたようだ。オケの厚みとドラムスの軽快さの対比がいい。そうそう、オケ側のドラムが則竹裕之さんでした。こんなところでお目にかかるとは。
DRAGONIAは前のツアーの時期に「やってほしい!」って人を同時多発的に見て不思議だったのですが、このタイミングで来た。何しろライブで歌ったのが2010年のLIVE GAMES1回こっきりだったので、そういう人がいるのはわかる。原曲のアレンジは藤間さんなので、オーケストラアレンジは当然合いますね。
ブリッジムービーは謎のバレエバトルがエタブレに乗って繰り広げられる映像。ちょっと前にクラシックバレエを始めたと言っていたので、どうにか披露したかったようです。エタブレのオーケストラアレンジはかっこよかった。Never Let Goはオーケストラの前に張られた幕を使ってのプロジェクションマッピングとともに。これをオーケストラライブの演出でやるとは。。。アコースティックコーナーは懐かしい曲、意外な曲織り交ぜつつ。アコースティックのラストシーンは奈々ちゃんが泣いちゃったのとか思い出す。あの頃より説得力を増して。Dancing in the velvet moonは7年ぶりに聴くのだけど、「久しぶりに歌う曲です!」と言われてやる曲にしては久しぶりに感じないな(?)
オーケストラによる威風堂々を挟んで、新曲のWHAT YOU WANT。オーケストラでやるとは全く思ってなかった。でもコーラスがHEY!ってやってたり、これはこれでありかも。ここでの奈々ちゃんの歌の迫力は凄かったですね。身体を突き抜ける最後の高音が爽快。ただ、この曲でかなり限界ギリギリのところまで来ていた感じがあって、アパッショナート以降の3曲はキツいところを潜り抜けつつ乗り切る形に。んでも、UNLIMITED BEATではいつものように走り回ってるから凄いんだけど。2日目だし仕方ないかと思っていたんだけど、ラストナンバーの愛の星は今まで聴いた中で最高の愛の星でした。声の伸び、ボリューム、ピッチ・・・どれを取っても素晴らしい。これだけステージに人がいても、やっぱり最後はこの人の歌で締める。そういうライブだよなあ、水樹奈々のライブは。
アンコールのNEVER SURRENDERも全く予想してなかったけど、まぁLIVE THEATERでもエデンとかやっていたし。諸々発表もありつつ、聴けて良かったのは次のSTORIES。この曲とともに駆け抜けた2011年の夏があって、その頃からちょっとした心残りがあったので、それがようやく晴れたかなあと。150人分の大きな歩み。ダブルアンコールは門脇さんとのデュオ、絶対的幸福論。とても流麗なボイスとヴァイオリンの音色とメロディでいて、2人の演者が互いに交感しながら激しさを表出させていく。デュオだからこそ、その様がむき出しのままそこに在って、そのプロセスが聴者にも手に取るように伝わってくる。迫真のデュオでLIVE GRACEの締め。
基本線としてはOPUS IIを踏襲していて、いつものライブwithオーケストラではあった。今回は完全に被り無しの全曲新アレンジ。6年の間に新しく生まれてオーケストラで演奏されるのを待っていた曲もあるし、以前からある曲でも意外な使われ方をしたものもあった。ただし、オーケストラライブとしては(無印から後退したと書いたOPUS IIからも)さらに後退したという印象を持ったのも事実で、特に終盤の流れはオーケストラの影が薄かった。新曲もあるし、やっておくのは間違いではないとはいえ、あの人数でやる必要をあまり感じなかった。今思えば、OPUS IIではアヴァロンの王冠や星屑シンフォニー、Lovely Fruitsといった、半ばあのライブを想定して作られたであろう当時の新曲たちが、あの大編成によって期待通り映えていたという面白さがあった。その違いかな。WHAT YOU WANTが演奏自体はとてもいい完成度だったのもまた難しいのだけど。愛の星やSTORIESには、そういう意味でも救われたのね。でもまあ、なんだかんだ言ってライブとしては楽しめるからNANA MIZUKI LIVEが好きなんだなあと思う()以上は1日しか行ってない人の話なのであてにしないでね。
次は座長公演にツアーに、その前にナナラボもあってといつにも増して忙しい。ツアーは今年もホール公演に行ければという感じですが、千秋楽は久しぶりにマリンスタジアムでのライブなので地元民としては良い終わりにしたい。
前回のマリンは散々な思い出しかないので…。初日の神戸も行けるとは思うし、ぼちぼち回れる範囲で。その前にナナラボはどうなる・・・
SETLIST
- Glorious Break
- VIRGIN CODE
- Love Trippin’
- Nocturne -revision-
- 夢幻
- DRAGONIA
- 嘆きの華
- Never Let Go
- Brilliant Star
- あしたgraffiti
- ラストシーン
- Dancing in the velvet moon
- WHAT YOU WANT
- アパッショナート
- GET BACK
- UNLIMITED BEAT
- 愛の星
(Encore)
- NEVER SURRENDER
- STORIES
(Encore2)
- 絶対的幸福論