ミュージカル「オープニングナイト」〜桜咲高校ミュージカル部~

なーみんと愛佳ちゃんが出るということで。AUDISHOWは舞台と見せかけた謎イベントだったので、これが本命の初舞台です。

2人ともアンサンブルキャストとしての出演ではあるものの、ミュージカルならアンサンブルが前に出る部分あるだろうし、とは思っていたところ、想像以上に出番も多く前にも出るのでびっくり。初日は2列目のほぼ真ん中から見ていて、オープニングからなーみんが真っ正面で歌ってくれるので、この時点で見に来て良かった…と涙。セリフも複数の場面であるし、ソロパートがある曲まで。ミュージカルナンバーを歌うなーみんはいつも以上に表情豊かで、キラキラしていました。いつものように朗らかとしていますが、でもアイドルのなーみんとは違った彩りをもった、その先に確かな世界観がみえる歌声と表情をしていて…それだけでもう幸せな気持ちになれる。ベージュの制服衣装がまた似合ってるんですよね…。愛佳ちゃんも見ておきたかったのだけど、結局なーみんが出ている場面は9割方なーみんを見ていた気がする…。座席的には下手の席の日が色々見れたかなーという感じ。

6回も行くと楽曲も耳になじんできて、未だに頭の中で鳴っているくらいです。重厚なハーモニーを肌で感じられて、メロディもキャッチーでアレンジも様々あって楽しかったなぁと。ミュージカルの魅力をシンプルに詰め込んであります。ストーリーとしては「ミュージカルをやるミュージカル」という感じで、わたしとしては非常に刺さるものでした。ミュージカルに自分の夢を乗せた主人公が、周りを動かして巻き込んで、音楽の力でみんなを一つにしていく物語。音楽に彩られた青春の煌めきが眩しくて、憧れすら感じます。今回はプリンシパルキャストが男性のBLUEチームと女性のREDチームが公演によって分かれていたのですけど、そういう意味ではより感情移入できたのはBLUEチームだったかも。本当に、いちど見るだけで登場人物全員のことが好きになれるお話でした。

今回はちょっともう、千穐楽が来るのが寂しくて寂しくて。舞台見ててこんな気持ちになったのなかなかないです。本当はもっといろいろ書くべきことがあるのだけど、ネタバレNGらしいのと、もう某所でけっこう書いてしまったのでこんなところで。なーみんと愛佳ちゃんのおかげで心に残る作品に出会えたなーと思います。今年の中でも印象的な10日間になりそう。なーみんはすごくミュージカルに向いていると今回感じたので、また機会が巡ってくるのを期待したいですね。こんな感じで、なーみんのことをどんどん好きになる。

舞台「フラガール – dance for smile -」

2年ぐらい舞台演劇を見てなかったと思ったら3週続けて見に行っています。山内瑞葵ちゃんが出るので見に行ってみようかなあと。シアターコクーンという会場は初めて来たのですが、想像以上に舞台が大きく天井も高く、座席が前方だったのもあってだいぶ圧倒されるかんじ。奥行きもあって、演劇にはお誂え向き。 会場もそうなんですが、今回メインの出演者をぱっと見ただけだったので、まあいわゆるアイドル舞台なのかなと思いきや、出演者が老若男女非常にバラエティ豊かで人数も多い。ふだん小劇場が多いので、この規模の演劇を見るのはひさしぶり。

フラガールという作品は映画も舞台もこれまで見ていないので完全に初見でした。こんなにシンプルに泣けるお話とは思わず。座長の樋口日奈さんの演技がとにかく明るくてさわやかで、家庭の事情みたいなバックグラウンドはある役柄なのだけど、常に前向きな力を感じさせて、見ていて心が洗われます。それでいてとても表情豊かで、グラデーションに富んだ舞台向きの演技が楽しい。田舎で暮らす少女役でいわき弁もバリバリなのだけど、ルックスから醸し出される華を隠し切れないものはあります(笑)本当に美しい。その意味でいうと、ずっきーの素朴さもまたこの物語にはぴったりです。ずっきーの演技は初めて見たのですが、とても自然な演技でした。髪型とか服装とかもあいまっての、舞台上でのなじみ方がすごくいい。三つ編みヘアーがめっちゃ似合ってます。特に前半はずっきーが主人公みたいな役回りなので釘付けで見てました。笑ったり驚いたり泣いたり……とにかくかわいい。この2人(というか登場人物のほとんど)とは対称的な、矢島舞美さんのパキッと芯のある女性像も魅力的。かつ、やはりダンスに経験を感じさせる迫力があり、先生役はこれ以上ない適役と感じました。

ほかにも武田義晴さんのコミカルなピエロぶりや、有森也実さんの微妙なニュアンスを潜ませながらの含みと重みのある言葉と演技とか、印象的な俳優さんが多く出演していて、そういった人たちが作品を形作っていることを直に感じられた舞台。ラストのフラダンスシーンにも表れているように、カンパニーの規模が大きいからこその一体感がわかりました。舞台観て泣けるっていいな…

シアターコクーンは初めてだったのだけど、Bunkamuraに来たのがキース・ジャレットのコンサートをオーチャードで見たぶりでした。10年前とは…

舞台「マジムリ学園 蕾-RAI-」

久しぶりに来た銀河劇場

アイドルはなぜ舞台をやるのか?という問いに対して今ひとつ答えが出せないでいますが、ともあれ1年半ぶりのチーム8の舞台公演に行ってきました。

マジムリ学園のドラマは当時ちょろーっと見ていたのにあんまりストーリーが頭に入っていませんが、そんな人も分かりやすいほとんど新規のお話。華組、生徒会、百鬼夜行の三つ巴の抗争を描く、男塾だか北斗の拳的なかんじです。正直言ってバトルものがニガテすぎるので、アイドルの殴り合いを観るのは気持ちのいいものではないですが、とはいえ色々メンバーのいつもと違う一面とか、この日に向けて準備してきたものとかが伺えるのは楽しいですね。

そういう意味だとほとんど戦わない優莉奈ちゃん演じるハレンチ先生とかは好きでした。基本いつでも明るいのですが、時には妙に含蓄のある言葉を投げかけたりと、場に与えるポジティブさの種類が豊富だなと。あと、この物語に対して皆が疑問に思っているところをズバズバ言ってくれるところ(笑)優莉奈ちゃんの甲高い声がまたいいんですよね。あんまりハレンチな場面はありませんが()戦わない方の人たちでいうと、彩音ちゃんのツバキとかも好き。彩音ちゃんの本人のキャラも生かした、かつアニメとかでいそうなキャラ!可愛すぎました。こんなクラスメイトが欲しい。それから、アンサンブルで出演しているひだあやが名前のある役を演じる場面があるのですが、そこでの演技が暖かくて自然でいいんですよね。一瞬なんですけど毎回楽しみでした。

戦う人でめちゃくちゃ印象的だったのは横ちゃんで、圧倒的に演技がうまいです。初登場したシーンは誰が演じてるのか一瞬わからないほどでした。声色の豊かさと感情のダイナミクスがすごいのですが、しかしうまく力が抜けている感じがこの人ならではと思います。演出家のひとたちが横ちゃんを推す理由がわかりました。えりちゃんも素晴らしくて、ちゃんと発声が舞台仕様なのがいいです。この舞台はマイクを通していますけど、なくても十分いけるなという感じです。経験豊富な感じがします。それから決して忘れてはならないのは坂川陽香ちゃんです。めちゃくちゃ等身大のリアルな演技ができています。あの若さにして、あの若さにしかできない演技をしていることに驚嘆するほかありません。舞台の合間に出ていたスカパーのアイドルフェス番組でもあまりにも素晴らしかったし、恐ろしい子!とはこのこと。14歳にしてスペックがちょっと高すぎます。

メインの3人でいうと、麟ちゃんの演技が予想以上にパワーアップしていました。舞台らしい叫びの発声がスカッと出ていて、迫力があるなあと。ふだんのセリフにおいても声の厚みの使い分けがとてもいいです。声優とかやってみてくれないかしら?ダンスを踊る場面で表情を崩さないのもかっこいいですね。ゆいゆいは、なんかもはやリリィーがゆいゆいの一部という感じがしすぎて(バッチこいとかでよくやっているし笑)、どこまでもゆいゆいだなぁって感じですが、こういう素直な演技はそれはそれで嬉しいんですよね。最後の挨拶をリリィーでやるのとかは、そうじゃないとできないと感じます。すらっと長い手脚から繰り出されるパンチとキックも映えます。なるちゃんは殺陣でドコドコかましていく躍動感が好き(笑)ここでしか見れない、感情を解放させてるなるちゃんがいいなと。

推しメンも言っていましたが、この3人の役柄に言えるのは、演じる3人の関係性とも通じる部分があるということでしょう。切磋琢磨し互いを意識し続けながら高め合う関係…だからこそ感じられる凄みが物語のクライマックスにはあります。これはおそらく、外の舞台に個人で出ているときにはないもので、アイドルが一緒になって舞台公演をやる醍醐味のようにも感じられました。

ライブパートは久しぶりに聴くチーム8楽曲が懐かしい。セットリストはいくつかパターンがあったようですが、「夢へのルート」をやってるときが楽しかったですね。個人的にはこれ聴くとエイトコン来た感があります(47街はどんなイベントでもやっているので)。振りコピも楽しいし。

という感じで色々発見もあったし、推しメンに3ヶ月ぶりに会えて楽しかった舞台マジムリ。最後に写真をいくつか。なんか推しメンのいい写真が全然撮れなくて泣いた…。