去年聴いたCDのベストを2月ぐらいに書いたのがほったらかしだったのでせっかくだしアップしてしまう。
去年買ったCDは結局137枚ということで、なんかあまり聴き切れた気がしてないのですが、これでも聴きたいCDの3分の1ぐらいしか聴けてないし。時間も金も足りません。毎年そうなんだが、夏にペースダウンする。音楽は暑すぎる。
ほんとは別に10枚に絞ったリストがあり、もっとちゃんとした文章を書いていたのですが、再考した結果何枚か抜けて増えて、なんとも散文的なカンジに。
Paul Motian / On Broadway Vol.4
2006 Winter&Winter

わたくしはジャズを聴き始めてからこの方スタンダードものに疎く、60年代ジャズを聴いていた時代も、収録されてる曲が全部自作曲だったりするショーターとかが好きだった。モチアンのヴィレッジヴァンガードライブシリーズを聴いてからのこれである。クリス・ポッターのサックスが豪放そのもので、サキソフォン・コロッサスみたいだった。ヴォーカルもいいし、家で何気なくかけられるアルバムでもありつつ、現代ジャズの核としてのモチアンバンドを聴けるアルバムでもある。
Tyshawn Sorey / Oblique-I
2011 Pi Recordings
スティーヴ・コールマンのPi作でタイシャン・ソーリーを発見した。冷たい炎が淡々とエネルギーを燃やしていく現代音楽的フリージャズ。温度感が平均的で、バンド全体の共有意識がしっかりとある。ソーリーのドラムは理性的だ。ローレン・スティルマンのサックスはトーンまでコントロールしきっている。ギターのトッド・ニューフェルドもここで発見した。
Craig Taborn / Avenging Angel
2011 ECM

テイボーンがECMからピアノ・ソロ。全く別人が弾いてるような感覚がした。息遣いが見えない。ピアノから鳴ってる音なのか疑いたい。音だけがパッと現れて広がって落ちていく。無機的な音の連なりが積み上がっていくような感じ。この、空間の音だけを切り出すマジックはまさしくマンフレート・アイヒャーによるものであるからして。
Ferenc Nemeth / Night Songs
2007/Dreamers Collective
マーク・ターナーにハマってたんだった。それで一時期こればかり聴いていた。ターナー、クリス・チークはひたすら不穏だし、リオネル・ルエケのギターはポップさを添える。現代ジャズのコンポジションとサウンドの楽しさが詰まった作品だと思うのですが、どうか。
Baptiste Trotignon / Suite…
2010/naive

これもターナー繋がりで。なんかもう、ライブ盤のお手本のような作品で、プレイヤー全員に見せ場はあるし、適度にクールダウンしながらも非常にシンプルにクライマックスまで盛り上がっていく組曲構成。いいぞ。現代ジャズ聴かない人にも勧めたい。
Jim Black / Dogs of Great Indifference
2006/Winter&Winter
クリス・スピードのサウンドは現代ジャズの申し子だと思っている。ポストロック風味は変わらず、より音響・インプロ志向な作品。
SUPERCAR / A
2005/Kioon

スーパーカー。夏のランニング中のBGMだった。なんだかんだ言って初期のポップにシューゲイズしてるのが好きだ。
スピッツ / スーベニア
2005/Universal
「ありふれた人生」ばっかり聴いている。これがJポップか。スピッツは割とロックしてるのが好きで、このアルバムも全体で見ればそういうサウンドだが、その中にあってピアノにストリングスも入ってるこの曲ばっかり聴いている。
The xx / Coexist
2012/Young Turks

徹底してシンプルでウェットで、少ない音数で深く深くまで響いていくサウンドスケープがある。それでいて何気なくダンサブルでもあるんだよな。新しい世代のザ・UK音楽ということにしたい。Wikipediaによるとポスト・ポップバンドとか書いてあって、意味が分からない。80年代後半ぐらいからポストなんちゃらとか言ってると思うんだが、20年後も30年後もポストなんちゃら。
最初は新譜がもうちょっと入ってたはずが、結局1枚になってしまいました。
リピートした曲は水樹奈々のLove BrickとFEARLESS HEROの2曲に限る。ベストライブは8月18日の水樹奈々LIVE UNION秋田公演で。以上!