虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 校内シャッフルフェスティバル

およそ2年半ぶりにニジガクのイベントに来ました。なんかもうそれだけで嬉しいですよね。

席は上手側の3階。天空席かなーと思いきや、思いのほかステージが近い。1stライブも行ってないので、まだこのぐらいの距離で見られるのはありがたい話ですね。

シャッフルフェスティバルということで、イベントとしてどういう構成になるのか想像がついていませんでしたが、オープニングが終わるとメンバーがみんな出てきて、久々に「このフォーメーションは!?」となる。予想外に虹色Passions!からのスタート。しかもフル。ニジガクはフォーメーションダンス要素が薄めという初期のイメージがありましたが、気が付けばふつうにがっつり9人10人でパフォーマンスをしています。3人ずつの歌割とポジションの組み合わせを見てあれこれ考えながら見るのが楽しいんですよね。これこれという感覚。先に配信イベントでは披露してはいるものの、アニメでは描かれていない部分も含めてしっかり堪能できた。フォーメーションの前に「この衣装は!?」というわけで、続けて未来ハーモニー。MVとリンクする上下から中心へ向かい、やがて交差していくモチーフが見ていて美しい。衣装もシンプルだけどラブライブシリーズにあまりなかったような色使いが好き。全員ベレー帽がいい!地震後の安全確認の中断を挟んでのNEO SKY, NEO MAP!はなんといっても傘を持っての振り付けが可愛らしくて、曲はけっこう勇壮な感じなのにずっと見てたい癒し感。未来ハーモニーの衣装がまた雰囲気に合ってる。

全員曲はこのへんにして、MCを挟んでから本題のシャッフルフェスティバル。特に予想していたわけではないのだけど、どれをとってもめちゃくちゃイメージがしやすくて、納得の組み合わせになってました。メンバーの側も各々、原曲のカラーに対してキャラだったらこうする、自分だったらこうしたい、というような思考を膨らませる過程とか、それぞれの要素をどう配分するかのバランス感覚の違いがパフォーマンスの中に見えて、とても面白かった。ふんわりとした雰囲気になるのかと思いきやハイトーンで圧倒してくる夢への一歩とか、キュートなアイドルに全振りした愛さんが見られたダイアモンド、単純にともりる(お前が一番!)が歌うのを見たかった決意の光、洒脱な感じが隠しきれてないのが逆にいいめっちゃGoing!!とか、面白い組み合わせが続くのだけど、この日いちばん印象に残ったのがあなたの理想のヒロイン。あぐぽんの手振りの繊細な動きがとにかく美しくて完全に見惚れていたら、サビで後ろを向いてから振り向くところでちょっとびっくり。なんちゅう表情してんすか…。思わず息を呑んでしまう切実さがある。極め付けにラストの「好きだよ」の口の動きと表情まで完璧でした。さすがに大西亜玖璃ちゃんにガチ恋(おたくはすぐガチ恋する)。彼女だから表現できるヒロイン感、アイドル感を前にして、なんだか嬉しくなってしまいました。こういう瞬間のためにアイドルのライブに来ているな…。そんな感じだったので、最後のCHASE!のサビぐらいまで頭の切り替えに時間がかかった()これもつい癖になる中須後輩の歌。

ここでやっと10人揃ったので自己紹介がが入るんですけど、コーレスは初めて現場で聞くので拍手しかできないのが残念なような難易度が低くて助かるような。10人揃ったということで、スクスタ17章バージョンのTOKIMEKI Runnersが本編のラスト。一番盛り上がるやつ。最初にこの曲を聴いたときに想像した景色が現実のものになっているな……。

アンコールは2ndでもあったアンコールメーターの演出。振りコピはもうやめたいしそもそも立ち禁だしなーとか思ってましたが、Love U my friendsはさすがに振りコピせざるを得ませんでした。オーラスはJust Believe!!!。なんとアニメ新規にありがたい選曲!と思ったけど、これはそういえば配信以外でやるのは初めてなんですよね。いやー楽しかった!公演時間は2時間ちょっと。

いやー、1stに行っていなくて、オリジナルの組み合わせを現場で聴いてないのに楽しめるのだろうかとか考えてましたが、全然心配なかったです。シリーズを通してもこういう企画ってなかったので、とても新鮮な体験でした。アニメのOP/EDとアルバム表題曲を全部やってくれたのも当然大きくて。1stや2ndライブを通過していない人でもニジガクの代表曲がきちんとさらえるというのは嬉しい話で、見に来てよかったと思える。

わたしがニジガクをちゃんとフォローしていたのは電撃とかファミ通とかやっていたころで、それから無敵級ビリーバーぐらいまで開いているので、ほぼアニメ新規と言ってもよいと思いますが、アニメもどハマりしてからのこのライブで、ニジガクのライブの空気感がしっかり出来上がっていることがわかり、お台場で見たニジガクとはひと味もふた味も違うなあとしみじみ。これでまた3rdライブが楽しみになっちゃうやつ。やっぱりラブライブ!シリーズのライブは人生の処方箋ですね。

SETLIST

  1. 虹色Passions!
  2. 未来ハーモニー
  3. NEO SKY, NEO MAP!
  4. 夢への一歩(エマ・ヴェルデ)
  5. ドキピポ☆エモーション(桜坂しずく)
  6. Evergreen(近江彼方)
  7. Starlight(三船栞子)
  8. ダイアモンド(宮下愛)
  9. 眠れる森に行きたいな(天王寺璃奈)
  10. 決意の光(優木せつ菜)
  11. めっちゃGoing!!(朝香果林)
  12. あなたの理想のヒロイン(上原歩夢)
  13. CHASE!(中須かすみ)
  14. TOKIMEKI Runners

Encore

  1. Love U my friends
  2. Just Believe!!!

リスアニ!LIVE 2021

とーやまさんが見たいなあと思ってなんとなくチケットを取ったのでした。一般チケットなので2階の一番後ろ。なんとなくとは言いつつ割とはっきりした目的があって、ご多分に漏れず「東山奈央28ちゃいで〜す」が聞きたくて。

シンデレラガールズのライブも数年行っていないので、曲は初見のものがほとんど。ただそれでも1曲目が始まるともう、距離が遠すぎて顔は見えないのに、ステップの踏み方と拳の振り上げ方で左から2番目がなおぼうと分かり、これだけで自分にとっては十分だなあと。なおぼうはソロデビューする前からいくつか声優ユニットをやっていましたが、とりわけシンデレラガールズの大所帯の中では若さに似合わぬ存在感(キャラが28ちゃいだからか)が際立っていました。ふだんもう少し距離の近いイベントで見ているだけに、幕張メッセやSSAといった大舞台に立つたびそれを頼もしく思っていたものです。今回はメンバーの人数はやや少なく、年齢は相応なところまでに追いついたのかもしれませんが、やはりあの頃と似たような感覚を思い出して、少しぐっと来てしまいました。ということを書き残しておきたかったので今書いています()

曲はといえば、ほとんどの曲がボトムの効いたロックテイスト。これらが生バンドの演奏で映えないはずがなかった。なおぼうと花井美春ちゃん(かわいい)のユニット、フォーリンシーサイドが歌ったGaze and Gazeは歌割りが1番と2番で完全に分かれていて、そこでカラーがはっきりと変わるのが面白かった。なおぼうの川島さんボイスも、昔より自然に聴こえます。どの曲もいわゆるアニソン的なロックと少し違うのがいいですね。曲の魅力が正しいやり方で引き出されて、シンデレラってこんないい曲があるのか!と改めて。と思ったら、1曲ミリオンライブの曲も混じっていたらしいですが(この時だけ驚きの歓声が上がった)。

最後の曲はいつかどこかで聴いた曲……EVERMOREでした。始まる前はこの場でおねシンとかやるのはなあ、みたいに思ってて、新しめの曲が続いたのでそれはそれで良かったのですが、そんな中で最後に知ってる曲(それも比較的新しい)が来たときの安心感たるや。セットリストとしても完璧です。これも6人ならではの歌割りになっていて、以前聴いたときよりも距離が近く、曲のイメージがくっきりとした印象を持ちました。前に聴いたのはSSAなので実際だいぶ近いのだけど。この曲の歌い出し「ずっと憶えてる はじめての日のステージ」で、このライブの出演が決まった時のなおぼうのブログが思い出されて……22歳のなおぼうが川島瑞樹として初めて出演したシンデレラガールズの2ndライブは、僕にとっても初めてのシンデレラのライブでした。この時点ですでに会場は代々木第一体育館という大舞台でしたが、これからもっと大きくてすごいことが起こる、その胎動のようなものが確かに感じられたライブ。あの時見た景色と、今なおぼうが川島瑞樹としてここにいるこの日この瞬間が、ようやく糸と糸で結ばれたように感じられて、なんだかとても熱い気持ちになったのでした。来てよかった!

降幡愛 スペシャルライブ 「Ai Furihata “Trip to BIRTH”」

年明けてからどこにも行っていなくて人間性が無になりかけていましたので、人間性を回復するには音楽しかないのだ、ということで降幡さんのライブに来てみました。去年ビルボードライブで最初にライブをやった時の評判は聞いてたので、生演奏をじっくりと楽しめたらいいななどと思いながら。一般でチケットを取ったのに座席が2列目だった。2月18日夜公演。

大元のコンセプトの時点で特定の音楽性を強く志向しているアーティストイメージ、みたいなものが正直得意ではないのですけど、降幡さんの場合はその振り切り方がある種清々しく、逆に楽しく聴くことができます。「真冬のシアーマインド」のビデオとか、もう面白すぎるでしょ。これは本人が好きだからできることであるなぁと思うわけで。わたし自身は1980年代をリアルタイムで通過した世代ではないのですが、音楽の原体験がザ・スクェア、ユーミン、森高あたりなもので、80年代的な仕掛けが聴こえると遺伝子レベルでつい身体が反応してしまうのはたしか。

ライブでもそういう方向性は一貫していたように感じます。リバーブのかかったヤマハDX(風)サウンドがまずもって1980年代感を強く醸成させ、硬質なビートとチョッパーベース(あえてスラップと言わない)、クリーントーンのカッティングに身体が自然に揺さぶられつつ、ボーカルに絡むようにそこかしこに挟まるオブリガートも痒いところに手が届きまくっており、生で聴くと尋常ではない爽快感。基調としてはそんなところですが、YMOみたいなオリエンタルフレーズが散りばめられた桃源郷白書とか、スカっぽいアップテンポリズムでサックスとオルガンが前面に出るYの悲劇みたいな、こってりになりすぎず飽きさせないエレメントもあり。Yの悲劇はライブ向きの振り付けもあって楽しめます。バラードナンバーに目を転ずれば、OUT OF BLUE 2サビでの熱いディストーションギターなんてお約束すぎて随喜の涙を流さざるを得ません。

また、加えてすばらしいなと思ったのはコーラスがいることで、メロディの重厚感によって80’sっぽさがさらに際立つ。そのコーラスのミキティさんがフロントに出てくる場面。ツインボーカル、しかもスタンドマイクという時点でカバーするアーティストがばればれ、ということでユニット「まばたき」として愛が止まらないを披露したり。オーラス真冬のシアーマインドに至り、降幡さんとバンド全員(キーボードのnishi-kenさんも!)でツーステップを刻み始めるところまであまりにコテコテ。降幡愛さん、お約束を果たしすぎている。

全体を通して何がいいのかというと、これだけの要素をしっかり消化した質の高いアンサンブルを間近で体感できるという安心感かなと。てんこ盛りの80年代エッセンスに対し、(マニピュレーターはいるにしても)不釣り合いなぐらいにシンプルな編成ですが、だからこそ出てくる音はそんなエッセンスを一塊にしたような凝縮感がありました。そして何より、降幡さんのステージ上での躍動がいいんですよね。普段着の彼女とはひと味違った、楽曲の世界に溶け込んだボーカルと佇まいは彼女の役者・パフォーマーとしての面目躍如たるものがあります。先に書いたように、好きだからこそここまで突き詰められるのだなーということがとても感じられるステージでありました。カクテルも引っ掛けていい感じにぐでぐでになりながら体動かせて楽しかったー。

SETLIST

  1. パープルアイシャドウ
  2. RUMIKO
  3. ラブソングをかけて
  4. 愛が止まらない 〜Turn it into love〜
  5. 桃源郷白書
  6. OUT OF BLUE
  7. Yの悲劇
  8. SIDE B
  9. ルバートには気をつけて!

Encore

  1. CITY
  2. うしろ髪引かれて
  3. 真冬のシアーマインド