秋場所9日目

2014-09-22 11.56.35
8ヶ月ぶりの東京両国大相撲。夏は稽古総見行ったのに本場所行ってなかったんですよね。今回はクリリン先生となんとマス席での観戦。本場所でマス席座ったのは5年ぶりとかですね。あのときの結びは朝青龍-把瑠都だった…。そういえば平日に来るのも久しぶり。

おなじみの四川料理屋で腹ごしらえして13時ちょいぐらいからじっくり見物。幕下は栃飛龍や希善龍といった元関取や、達、照強、岩崎、錦木、朝弁慶といった、このところ幕下上位に定着している期待の力士の取組が多く、なかなか見ものでした。あまり組む相撲がなくて、突き押し勝負が多かったのは幕下らしいといえばらしいか。十両はなんといっても復活の栃ノ心でしょうか。ケガで力が落ちるどころかさらに増しているような感じさえある。このレベルでは左で上手を取ればもうなんとかなってしまう。里山も好調ぶりがわかるタイミング良しのキレのある下手投げ。阿夢露とか生観戦時に見るのは何年ぶりかわかりませんが、いよいよ幕内で見ることになりそう。そういえば、土俵入りで大道にそこそこ声援があって驚いた(失礼

十両取組の間からわらわらと人が集まりだし、中入の時間帯になると2階の上までギッシリ満員。いやー平日の満員御礼なんて両国で初めて見た。しかも9日目。今までは出るとしたら13日目ぐらいだった。去年あたりからチケットの売れ行きが好調なのは感じていて、1月に来たときも好景気ぶりに驚いたものですが、今場所の3日目以外全日程満員御礼(余程のことがない限り千秋楽まで続くでしょう)という事態は予想だにしていなかった。若貴の時代が良かっただとか華やかだっただとか言われますけど、個人的にはあれはかなり異常なバブル状態であったと思っていて。さすがにもうあそこまでの人気というのは起き得ないと思っていたら、あの不祥事続きから5年も経たずにこんな活況が見られるとは。しかも、たぶん平成初期のあの頃よりは健全な相撲人気だと思うんですよね。確かに遠藤という存在はあるけど、その前からの地道なファンサービス等々の積み上げがあるというか。前にも書きましたけど、八角広報部長の功績は大きい。未曾有の低迷期に大相撲の看板となって支えた白鵬や魁皇といった力士も忘れてはならない。

幕内ではやっぱり逸ノ城になるんですかねえ。とにかくパワーと体格があり、下半身までずしっと重い。入門の頃から話題になってましたが、やばいのが来てしまいました。この日も佐田の海を一蹴。白鵬の新入幕や把瑠都の新入幕、豪栄道もありましたが、勝ちっぷりと優勝争いでの印象としては平成に入って一番大きい新入幕じゃなかろうか。そのほかだと豊ノ島のうまい肩透かしとか安美錦の下手投げ等々。この辺りの力士はやっぱり見てて面白いですよね。

豪栄道-稀勢の里はこの日のメインイベントでしたけど、案の定稀勢の里は先手を取られ、なんとか上手を切って五分の態勢にはなるものの、そこで慌てて出て行ってしまって首投げを食らうという、何回も見たような展開。白鵬-宝富士はもうコメントのしようすらない。結びの一番、嘉風-鶴竜。お互いよく見ての突っ張り合いになる。最初攻勢だった鶴竜は嘉風とやや距離を取り過ぎていて突っ張りの威力を効果的に伝えられない。嘉風はそれに応戦しながら前に出て潜ろうとするところ、鶴竜はいつもの悪癖である右後ろへの引きを出してしまい、嘉風は待ってましたとばかりに懐に飛び込みながらの押し。座布団が飛んだ!嘉風はインタビューでも言ってましたけど、顎を引きつつ、かつ頭を下げすぎずの絶妙な姿勢を維持し続けていたし、常に自分の間合いで相撲が取れていた。それに付き合ってしまった鶴竜は何もいいところは出せず。嘉風豪風の尾車勢は最近とにかく「何か起こしてくれる」力士ですよね。だからこその新三役だったり新関脇だったりするわけで、この日も金星を獲った。30を過ぎてのますますの成長ぶりは驚くほかないです。そういうわけで、最後の最後で波乱があった秋場所9日目でした。

マスからの景色。
P9221969
P9221960

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA