ロマンティック2015開幕

2015シーズンホーム開幕戦へ。
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ホーム開幕戦のウキウキする感じ。長崎での開幕戦は久しぶりに勝った、しかもいい内容だったので期待が高まるところ。新しい陣容は強そうなんだか不安なんだかわかりませんでしたが、関塚さんならなんとかしてくれるでしょう。そういうわけで13000人超が入った水戸ホーリーホック戦。

開幕節と変わらないメンバー。ボランチにパウリーニョ、右のサイドハーフにネイツ・ペチュニクという新加入2人が注目点だったのですが、始まってみればやはり期待に違わぬ活躍ぶりでした。特に新キャプテンのパウリーニョのプレーはここ数年のジェフのサッカーから考えれば衝撃的。とにかく危機管理能力に長けていて、中盤の至るところに顔を出してボール奪取できるしセカンドボールは取れる。その分だけ攻撃の起点は増えてショートカウンターに行ける、守備にしてもCBの負担が軽減されて大岩とキムはラインを高く保ちつつボールを跳ね返すことに集中できる。久方ぶりに現れたこの「潰せるボランチ」を中心として今年は全員がとにかく走る。前線からプレスも激しく、球際の強さが昨年までとは段違い。勇人なんかは去年からは見違えるようで、泥臭くボールを追いつつゴール前にも積極的に飛び込んでいく。全員が明確に分担された個々の役割をしっかり頭に入れて遂行しているという印象で、昨年途中就任でもあそこまで立て直した関塚さんが一からチーム作ってるというのはやはりでかいですね。

試合は2-0勝利。前半に左サイドからのクロスボールをペチュニクのヘッド。中村太亮のアーリークロスは相変わらず絶妙。このクロスを合わせていたのは昨年はケンペスでしたが、そのケンペスが抜けてもペチュニクが入ったことで前線の高さは問題ないしボールも収まるしあの背の高さにして超走るので、左サイドに加えて右サイドからの展開もかなり増えた。で、これもスローインを競った後のルーズボールをパウリーニョが取ったのが起点になってるんですよね…。2点目はパウリーニョのフリーキックにこれまた新加入のSB金井が合わせた形ですが、その前にキムが触っており誤審っぽいのでノーコメント。なんですが、その前のパウリーニョの綺麗なボール奪取、ドリブル、ファウルのもらい方が素晴らしい。まさに獅子奮迅の活躍。セットプレーも蹴ると思ってなかった…。前半はほぼ完璧な45分。後半は水戸にボールを持たれる展開。水戸もボールを繋がればクオリティがあって、ジェフのサイドを狙う。これをなんとか跳ね返し続けて開幕2連勝。

この試合に関してはほんとにパウリーニョの衝撃というほかないなと。いきなりキャプテンもやってくれるし、本当に良い選手が来てくれた。8年ぶり復帰の水野晃樹や大卒のスーパールーキー北爪健吾も見たいところでしたが出場せず。まあこれからだんだんとチームの全容が明らかになっていくでしょう。まさにロマンティック。完全にパウリーニョのチームではあるので、彼がケガや出場停止のときにどう対応するかというのも気になるところですが、このサッカーが大宮、C大阪、磐田といった強豪にどこまで通じるか見ものです。

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ゴール裏中央に「ロマンティック2015」なる謎の横断幕。

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J1昇格プレーオフ

プレーオフ。負けましたね。
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山形は前から激しくプレスをかけてボールを奪って走るハードワークチームという印象で、対策としてややボールを持たせつつロングボールを使いながらという前半でしたが、ただ前に蹴りだすだけになってしまうことが多く、なかなか攻撃のリズムというものが生まれない。森本や谷澤が高い位置でボールを持ってもサポートが遅かったりして。失点は先日の天皇杯と同じくセットプレーから。失点以降は山形の流れになってしまい、立て続けにセットプレーを仕掛けられるし、そのセカンドボールがなかなか拾えなくなってしまう。ボールを持っていてもプレスが激しいのでパスの出しどころがなく、最終ラインで横パスバックパスを繰り返して時間が過ぎていく。そういう中でもチャンスはあって、後半に也真人がカウンターで抜けだしたところはビッグチャンスでしたが、完全フリーの森本がいたにも関わらず自分で打ってしまってブロックされる。こういう局面の判断を誤るあたりが大舞台の重圧なんですかね。ブロックされたとしてもそのボールを拾ってまたシュートを打てればよかったんですが、何しろ山形DFの戻りが速いので他の同じような場面でも二の矢三の矢と波状攻撃をすることが難しかったですね。いつもならビハインド時は積極的にカードを切る関塚さんもやや慎重になっていたようで、残り15分でようやくケンペス投入。アディショナルタイムには森本がGK山岸を躱して突破するものの角度がなく、マイナスのボールを受けたケンペスが難しい体勢から強烈なシュートを打つも山岸がセーブ。これでもダメなのかと…。天皇杯でもPO準決勝でもそうでしたが、山岸はほんとに当たってましたね。結局山形の走力、守備の集中力は途切れることなく、1点が取れないまま山形のJ1昇格が決定しました。

2年前以上に絶好としか言えない状況だったので本当に残念ですが、ここ一番での内容が悪かったのが全て。完封負けというのも9月以来だったみたいですし、最近のジェフは内容が悪いながらも点が取れる勝負強さもあったのですが。来季は大宮とセレッソが落ちてきて磐田もいますし、今年以上の修羅なのは間違いない。関塚さん主導でのチーム作りを早いところ進めていかなければなりませんが、その矢先での山口智の退団はショックが大きい。もしかするとJ2残留以上に。この3年間の精神的支柱でしたし、ピッチ上では経験豊富でクオリティの高いプレーもさることながら、激しく厳しい声を飛ばし続ける闘将だった。今後の補強とかを見ていかないとどういう意図での判断なのかはまだわかりませんが、智の「これからもジェフでやるつもりでいた」という言葉を聞いて、またいっそう悔しい想いでいっぱいです。智と昇格したかった…

それにしてもこの日は人が多かった。J2で35000人入るゲームはなかなかない。J2でこんだけ入るんだからJ1でプレーオフやりたくなるのはまあそうだよなと。ジェフサポーターも2万人ぐらい来ていたようで、びっしりと埋まったゴール裏、黄色と緑のコレオは壮観でした。山形サポーターも大勢来ていましたし、すばらしい雰囲気の中でのゲームでした。

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味スタはピッチまで遠いけど見にくいというほどではない。それ以上に試合終了後の駅までの道の混雑がなあ。ナビスコのときも思ったけど、国立って本当に貴重なスタジアムだったよなと。

雨の磐田戦

1日は2ヶ月ちょいぶりにフクアリへ。
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関塚監督になってからというものの負けはしなくなったが、ホーム京都戦をはじめとして勝ち切れもせず、引き分けが多かったのがもどかしかったのです。が、10月は謎の勝負強さを発揮し天皇杯も含めて全勝。特に追加タイム直前の失点を森本のスーパーゴールで帳消しにした大分戦と85分からの2得点で逆転した群馬戦はチームの勢いを感じる勝利で、「この時期のジェフらしくなさ」がすごかった。

その中で迎えるジュビロ磐田戦です。ただでさえ人は入るカードだけど、4連勝のおかげでここで勝てば39節にして初めて勝ち点で並べるところまで来ているというこの状況。結局15000人近くが入り、満員のアウェイ側ホーム自由席最後列でずっと立ち見してました。これがチームの勢いが人を呼ぶということかーと実感。この熱気は間違いなくJ1レベルだった。

試合は前半は磐田にボールを持たれる展開。元代表組も含めて、個の力では一歩上を行かれている。特に中盤のクオリティには差があった。勇人あたりがパスをカットしてカウンターということになっても、トップ下のヤマトをリンクしてボールを前に運ぶということがなかなか出来ないんですよね。もう少し個人での打開が必要。攻撃時はだいたいサイドからということになるのだけど、左サイド太亮からボールを受けた谷澤がやたらとコネてシュートまで行けないという形が多くてなあ。のらりくらりとDFを躱して長いことボールをキープするテクニックはまさにYAZAWAなのだが。それでも、この2列目はかなり左右に流動的に動いていて運動量もあった。ここのところ右MFに定着している幸野はとにかく走っていたし谷澤もあちこち顔を出していた。ボールは持たれてもラインが下がり気味になるということはなく、決定機は磐田と同じくらいありましたが、セットプレーで失点。なんと伊野波。コーナーからファーに蹴られてシュートされる形がこの数分前にもあったんですが、同じ形で守りきれず。

後半のジェフはやはり攻勢を強めて、対する磐田はやや引き気味になってカウンター狙いにシフト。すると後半の早い時間帯に同点ゴールが。左サイドからの組み立てで、谷澤からのパスを町田がダイレクトで森本に渡すと、受けた瞬間にすばやく前へ動き出して引き付けたDFを振り切り、その間にフリーになった幸野が右足で決める。パスワークからの綺麗な崩しでのゴール。ホーム側で観たかった!さらにすぐあとには太亮のミドルシュートを磐田GK八田がこぼし、そこに詰めた谷澤のシュートはポストに当たるも、さらに大岩が詰めて逆転。このへんは気持ちが入ってましたね。フクアリのあの雰囲気はおそらく今シーズン最高潮。押せ押せで3点目のチャンスもありましたが、その後のバックパスのミスからの失点はもったいなかった。高木も1回は止めたんですけどね…。再び同点になったあとは磐田のほうがチャンス多し。やはり駒野のいる相手左サイドは強力でヒヤヒヤさせられました。ジェフもケンペスに加えてジャイールまで投入し勝ちに行ったものの、ビッグチャンスといえば大岩からのドンピシャのクロスにケンペスが合わせたぐらいか。これはGK正面。ヤマトや幸野を外しているのでもう少し放り込みに行ってもよかったと思うんですけど、結局ジャイールなんかはほとんどボールを触れなかった。

結果としては2-2のドローになったものの、これぞフットボールという白熱したゲームでした。内容的にももちろん、スタジアムのボルテージという面でも最高。このぐらいの熱さをまだまだフクアリで創れるんだというのを再確認したというか。やっぱりJ1に上がらなくちゃ。もちろん勝てなくて悔しいですけど、収穫や課題も含めて実りあるゲームだったのでは。個人的なMOMは大岩ですかね。今シーズン慶の離脱中はゲームキャプテンも結構やって精神的にも成長を感じてきたし、SBとしても守備やクロスボールが板についてきてCBが本職なのを忘れるぐらいですが、この日は途中出場ながらとにかくガッツを見せて泥臭いゴールで結果も出してくれた。慶をわざわざSBで使うよりは大岩をスタメンにしたほうがいいと思うけどなー。
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