35th Anniversary野音であそぶ

2013-10-13 16.51.53
5年ぶりのT-SQUARE野音であそぶ。日比谷野音自体も来たのが5年ぶりで懐かしい。好きな会場なんでもっと行きたいんですけどね。何気にスクライブに1年に2回行くのは初めてだったりする。

10年前からすっかり○○周年の一環行事になってしまっている野音ですが、今回は現メンバー4人+1人と旧メンバー8人に加えて、ゲストが3人とブラス隊が2人ということで、○○周年の野音の要素もありつつ往年の野音のような趣。ゲストはDIMENSIONのギター増崎孝司とサックス勝田一樹、BOWWOWのギター山本恭司。サックス3本ギター3本は熱い。ベースもドラムも3人いますが。そういえば増崎さんのギターは6月にも聴いた気がするんだけど気のせいかな?(何

なんか開演前に会場の周りでアホどもが脱原発デモで騒いでいて開演が15分か20分くらい押す。勘弁してほしい。
1曲目Open The 35th Gateはツアーから変わらずでしたが、18人全員がソロを取るバージョン。メドレーはアルバムに参加した面々だけでの演奏だったかな。いちおう2008年のIslet Beautyからは1983年のビートルズカバーHELLO GOODBYEまで5年ごとに時代を下っていくという流れ。THE SEVEN WONDERSはレアだなぁ。いとしのうなじは最近メドレーでしか聴いてない気がするのですが、とりあえずメドレーの最初に使いやすいというアレでしょうか。とはいえ、普段あまりメドレーでやらなそうな曲をメドレーに詰め込んでいてこれはこれで新鮮な気がしました。

MC時、安藤さんがES335に持ち替えていて、昔の曲くるーとか思ってたら案の定1stアルバムから2曲。いやー安藤さんのセミアコはいいね。FUTURE FLYではディレイを効かせたトレモログリッサンドからタイトなユニゾンフレーズ。ちなみに安藤さんはこのES335以外はいつも通り最近のメインギターの白いストラト。SABANA HOTELは聴いたのが8年ぶりぐらい。Temps,10 p.m.はこの日数少ない新曲で、宮崎隆睦のAORサウンドがえろい。

ツアーでやれよ!と思ってたJUBILEEは野音で来た。しかもDIMENSIONの2人とブラスを入れての演奏。参りました。ブラスがいると音に厚みが出て本当に良い。続いてのBIG CITYといい、サックスが2人以上いるときはこの曲、という2曲。イトタケとカツヲさんでBIG CITYとかやるとホント暑苦しさムンムンでよろしい。山本恭司を加えてのKnight’s SongとFACESは完全にロックコンサートのノリ。Knight’s Songのイントロを和泉ピアノで聴けたのに感激。アーム使いまくり歪ませまくりのギターサウンド炸裂。FACESでは晋吾さんがベースだったからか、拳上げるのがなかった。

ベースとドラムをフィーチャーということで2曲やったんだが、須藤さんが90年代の2曲…とか言って、自分の書いたSunnyside Cruiseで3人ベースソロ。ドラムはとなると、おそらく則竹裕之の曲で90年代の曲でドラムソロが挟まるような曲ということで、次の曲がやる前からほぼ分かってしまった。勇者は宮崎さんのEWIで聴けてよかった。イトタケのJuddサウンドはこの曲に合わないと思うので。途中はただのドラムソロでなくて、例によって仙波清彦師匠がリードするオレカマが挟まっていた。まあでも、いつものベースソロドラムソロほど長くなくてあっさりした構成でしたかね。

EL MIRAGEではイトタケが初っ端ミスる。ブラスセクション大活躍で、仙波師匠のパーカッションも入っているのでアレンジはほぼ原曲再現。イントロでは田中充のミュートトランペット、宮崎さんがフルートを吹いていた。宮崎さんはフロントでサックスもやりEWIもやり、ブラス隊でサックスもやりフルートもやり、と便利屋すぎる扱い。なんとRondoにも原曲にないブラスアレンジがついていて、これが意外とよかった。ジャパソは聴くの6年ぶり。5年前の野音でやらなかったのはなんだったんですかね。田中豊雪の歯弾きベースはやっぱりありました。ラストはサックス3本で大盛り上がり。サックスパート後半は前に一時期やっていた(25周年野音あたり?)バックのギターのカッティングにワウをかけるアレンジが復活していて、ちょっとオシャレめ。

アンコールはオリジナルメンバーでのFORGOTTEN SAGA。夜の野音にこのバラード。伊東たけしのサックスも広がりのある音色。わたし以前この曲サックスで吹いたんですが、このボリューム感が出せないですねえ。後半のサックスソロはカットされていて、短いというかCDと同じアレンジでした。TEXAS KIDはソロの順番が若干違って、例の宮城ピアノソロは後半に回っていた。近年さっぱり聴いてなかったLITTLE MERMAIDがラストで、実に野音らしい大団円。やっぱり締めはこの曲じゃないと。

尺は3時間ちょいで、1曲の密度も高いし曲も多いしで満足感あるライブでした。旧メンバーとワイワイやるのもいいんですけど、やっぱり外からのゲストなりブラスセクションなりストリングスなりがいて、何かしらの趣向があってこその野音と思うわけで。今回はただでさえ多い人数に加えて実力派のゲストも3人来て、アレンジを変えての懐かしい曲、ゲストとのコラボ、最終的には大セッション大会。これぞ往年のT-SQUARE野音、これぞフュージョンのライブと言いたい。30周年の野音はこういうのが無くて不完全燃焼すぎましたので、5年越しに鬱憤を晴らせた気分。実を言うと今日はジャパソとリトルマーメイドが聴ければ良いかな、ぐらいでしたが、お釣りが来るぐらいでしたね。本田雅人は今回も来なかったけど、そんなの忘れるぐらい。やっぱ野音は毎年やるべきだと思うんですけどね…。今回の映像化は大阪のほうなので、これ1回きりなのが惜しい。

そういえば、今回は増崎、カツヲの2人が来ていたので、安藤、イトタケとの対比が面白かったですね。前々から思ってたんですけど、自分がDIMENSIONよりT-SQUAREをよく聴く理由っていうのは、まあリズムが打ち込みとかそういう違いもあるんですが、奏者のプレイとか音色によるところも大きいなと。増崎のハードに弾きまくるスタイルより安藤のカッチリとしたタイトなスタイルが好きですし、伊東&勝田はどちらもサンボーン系のスタイルですけど、どっちか言えば硬めな伊東の音色が好きなわけです。にしても、今回の3サックス3ギターは個性それぞれで大いに楽しめました。宮崎さんはイトタケとダブルで常にフロントにいてほしいくらい。

つーわけで、充実したライブでした。来年はまた平常運転なんでしょうが、T-SQUARE Plusも再始動ということですし、できれば野音をですね。カウントダウン行くかもという話も…。
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行きに食ったチキンナンカレー。830円でナンとライスおかわり自由。ヨーグルトとお茶付き。うまい。打ち上げは新宿で焼肉。
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Setlist

01.Open The 35th Gate
02.Medley
– いとしのうなじ
– Islet Beauty
– 風の少年
– THE SEVEN WONDERS
– 明日への扉
– DANS SA CHAMBRE
– HELLO GOODBYE
03.THE NUMBER
04.FUTURE FLY
05.SABANA HOTEL
06.Temps,10 p.m.
07.JUBILEE
08.BIG CITY
09.Knight’s Song
10.FACES
11.SUNNYSIDE CRUISE
12.勇者 (YUH-JA)
13.EL MIRAGE
14.Rondo
15.JAPANESE SOUL BROTHERS
16.TRUTH

(Encore)
01.FORGOTTEN SAGA
02.TEXAS KID
03.LITTLE MERMAID

Smile

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T-SQUAREツアー東京公演行って来ました。2年連続でツアー行くのは6年ぶりとかですよ。何気に奈々ちゃんのライブと被る率が高い。
で、今回は初めて新譜聞かないで行ってみたという。いや、買うタイミングとお金に余裕がないだけの話なんですが、まあ新曲はほどほどにしていくらでもある旧曲を愛でるのもまた一興と言えるのがスクライブ。とはいえソニー公式でちょっと試聴だけはしていたので、やってた曲はだいたい分かったかなという感じ。

1曲目がOpen The 35th Gateでしたけど、この曲名はどうなんでしょうか。今年しか演奏する気を感じない。パッと聞き新曲多いなーと思ってたんですけど、6曲なんで去年のが多かったですね。ライブの間違いなくキモだったメドレーですが、あんまり端折らずに丁寧に9曲繋げていた印象。HANK & CLIFFで思わず仰け反りました。MEGALITHがオリジナルバージョンで演奏されたのは2000年のMOMENTからあっただろうか…Explorerのダブルサックスもシビれる。Flying Colorsは30周年野音のメドレーにも入ってたけどあんまし良い曲と思わないので、シメがそれかよという感じもありましたけど、最近はツアーでメドレーもあんまりないので実に楽しい。

仰け反ったといえば、SISTER MARIANは思わず声も出てしまった。これ1984年ADVENTURESツアーから後にやったことあるんですかね。まあ、レア曲なのは確かながら、そこまでやって欲しいかと言うと…ADVENTURESならJUBILEEとかあるじゃん?せっかくサックス2人なんですし。このあたりだとMissin’ Youの終盤サックスソロを宮崎さんがCDのフレーズで吹いていて、個人的に近年の曲の中でもかなり上位に来る曲なもので、もう感激です。この色っぽさは宮崎さんにしか無いねー。新曲のTemps, 10p.m.っていう曲もこの人にぴったりのAOR系統と言いますか、音色の艶が素晴らしい。終盤にリズムが盛り上がって来てからのサックスの応酬も熱い。Bright Cityもライブで聴いて楽しいファンク系な曲。そういえば今日はなんか須藤曲が多かった気がしないでもない。

ゴリゴリベースな2人によるベースソロは良いものでした。前から言ってるように、わたくしにとりましては自分の中のベーシストの原点は須藤満であり、則竹裕之と須藤満のリズムは常に心の中にあるのでありまして。いやあ、晋吾さんのベースも近年ゴリゴリ化してきて良いんですけど、やっぱりストちゃんのベースが最高や!ドラムとパーカッションのデュオも最終的にオレカマになったりして面白かった。2人で一つのドラム叩いてるのは凄かったなー。

そういえば、新曲のParadigmという曲で、宮崎さんがやけに太いイトタケ的音色を吹いてるなーと思ったら、よく見たらEWI1000じゃないですか?いやーアナログ音色をしっかり堪能した。TRUTHでもこれで吹いていて、なんとも懐かしい感じ。

まあそんなこんなで本編のトリはTRUTHでお茶を濁し、Sailing The Oceanは久々にサビ前のあれもやって、大トリはALL ABOUT YOUで茶を濁し…と思ったら、謎のエンディング映像が場内に流れて感動的な雰囲気に。これは確かにアンコールする気も起きなくなってしまう。そうそう、今回はステージの中央にスクリーンがあって、メドレーのときはその曲が入ってるアルバムのジャケットとか、後半になるとカメラで奏者を映したりでなかなか珍しい感じではありました。ドラムソロで坂東慧の手技とかくまなく見られた。

いやー大所帯だとやはり盛り上がる。尺が今回3時間ぐらいあって、MCが若干長かったのもありますが、時間的にもいつもより満足できたように感じます。ただ、個人的に言いたいこととして選曲にもう少し意外性を持たせてほしいと言いますか。例えば宮崎さんがいるライブだとSailing The OceanはもちろんScrambring、Explorerなんかは毎回のようにやっているわけです。あと、XX周年のライブだとA FEEL DEEP INSIDEとBANANAも頻出だったりするし、それでいて毎回のようにやっている某3曲は相変わらず幅利かせてますしね。20,25,30周年の繰り返しじゃなくて、何か新しい流れを作って欲しいなーというのが願いです。まあそのへんは10月の野音に任せるとこでしょうか。カピオラニとかA DREAM IN A DAYDREAMとかは今回フルサイズで聴けてよかった選曲でした。

しかしセットリスト見ると、メドレー無しでアンコール含めて17曲しか無かった3年前のツアーとは何だったのかと思わせられますね。まあしっかりチケットも500円ぐらい高いんですけど。

Wings

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わっそうLANをお暇した後は渋谷でT-SQUAREのライブでした。

2年ぶりに行ったわけですが、前回よりだいぶ楽しめたライブと言えます。前回はセトリが微妙すぎ・さらに尺も短いというライブだったので・・・新曲の数は同じくらいだったのに不思議。というか、新曲が良いというのもあるか。

新曲のThe Birds of Wonderからの風の少年とCONTROLはなかなか良かったです。CONTROLって去年もやってたような気がするので今年もやるとは意外。6曲目のMERYLUとかイントロ聴いてびびりましたが、やったの何年ぶりなんでしょうか?フルートとエレピのForgotten Sagaは・・・意外性はあったけど、エレピがなんと言いますか、チック・コリアくさい勿体ぶり方ががあってソワソワさせられました。もしかしたら楽器の組み合わせ的に初期RTF的なのもイメージにあったのかも知れませんが、もうちょっとストレートに演奏しても良い気がしました。Heartsは6年ぶりに聴いた。いつ聴いても良い。Change Your Mindも意外な選曲で、2000年のチキンジョージでやって以来ではないか。曲中にベースソロとドラムソロが挟まる形。ドラムソロは長かったなあ。Future Mazeはソロの順番は原曲と同じアレンジでした。このあたりになると次くらいにTRUTHやって茶を濁して捌けるぞ!という感じが予見できるわけですが、実際次にTRUTHが来たあとに明日への扉があったのは予想外でした。明日への扉も最近けっこうやってませんかね。ちょっと前にエンディングのアレンジが変わったとかいう話を聴いたのですが、ここで聴いた限りはいつも通りでした。

で、アンコールに最近毎回のようにやってるRondoが来た後は、OMENS OF LOVEとALL ABOUT YOUをやって茶を濁して終わるぞ!と思ったら今回2曲とも外れて、代わりにKnight’s Songが来たのはびっくり。Knight’s SongはキーだけGeneration3で、エンディング短縮アレンジ。Knight’s Songというか、このキーだとむしろMoon Over The Castleなのか。ラストは珍しくバラードの締め。東京でアンコール1回だけなのも珍しい。

いやー、お決まり曲3曲のうち2曲が外れただけで良いセトリに見える。なんかこう、たまにはアンコールでMAGICとかLITTLE MERMAIDやってくれてもいいじゃないと思うんですが、ツアーじゃ難しいんでしょうか。一緒に行った弟はOMENS OF LOVEが聴けなくてがっかりしていましたが、私は一向に構いません。惰性セトリは排除すべきであるからして云々。

演奏面では、先述のチックコリアと伊東たけし氏のEWIの超高音ピロピロ以外はよかったです。TRUTHであれを激しくやってましたが、EWI4000sのJudd音色は高音になると音が薄く細くなるため耳が痛くなります。EWI3020mの音をピロピロと言っていたのがもはや懐かしい。あと河野さんが和泉宏隆っぽいプレイをしなくなった気がするのですがどうでしょう。明日への扉のピアノソロとか前はオリジナル完コピしてたと思うけどそうじゃなかったし。安藤さんのギターは2階最後列から見た限りは本編はほぼ全部白ストラト(夏の足音だけナイロン弦エレアコ)で、アンコールはもう1本のほうのストラトでした。リズム隊の2人は何も言うまいというレベルな気がします。晋吾さんが何かの曲で6弦使ってた気がするんですがどの辺だったかな。と思ったら、晋吾さんのTwitterによるとほぼ全部で6弦使ってた感じ?

9月にまた六本木であるらしいけど、たぶんツアーとそこまで変わらない気がします。年末も例によって東京は31日だけだし…。来年の野音に期待ですかね。